半沢直樹:「東京中央銀行」での最大派閥に就いて。

安倍総理が突如辞任を発表し、どうも菅官房長官が後継となりそうだ。

終わった事は仕方ないが、しかし新首相、そして特にメディアには安倍政権時代の負の部分の反省を「痛切に」反省して貰い、この千載一遇の「改革のチャンス」を無駄にしないで欲しい。一国民としての切なる願いである。

そんな中、毎週日曜日には必ず齧り付いて観ている「半沢直樹2」…ドラマの中で柄本明江口のりこが演じる政治家達も、さも有らんと云う感じだが、このドラマのスピード感溢れる勧善懲悪のシンプルな展開や、複雑な策謀の嵐、個性派俳優達の演技に目が離せない。

そしてこの「半沢直樹」、出演者達の「顔芸」や台詞回しも回を重ねる毎に超「歌舞伎化」して来て居て(今日の「半沢」にも香川「中車」に拠る「さぁ、さぁ、さぁ、さぁ!」と云う「繰上」が有った!)、思わず「待ってました!」と「大向こう」に為ってテレビに向かって声も出したくなった程だった(笑)。

さて、今回この「半沢直樹2」に僕の思い入れが強いのは、勿論ドラマの面白さが一番の理由なのだが、実はもう1つ理由が有って、それは僕の母校に由来する。

僕の母校は東京千代田区に在る暁星学園と云う学校で、カトリック系男子校。フランス人宣教師に拠って設立された為、幼稚園からフランス語の授業が有って(僕が居た当時は)、信者でない生徒もお祈りを唱えたり、賛美歌を歌ったり、そして入学式や卒業式では君が代と共に、フランス国家「ラ・マルセイエーズ」を歌わねばならない…なので、暁星学園の卒業生は、恐らくは90%の確率でフランス国家が歌える筈である。

ではそんな暁星学園と「半沢直樹」との関係はというと、主要出演者に我が母校の同窓生が多いと云う事で、その同窓生を挙げれば、先ずは半沢の部下、東京セントラル証券森山役の賀来賢人、大和田常務役の香川照之と伊佐山部長役の市川猿之助、そして中野渡頭取役の北大路欣也だ!

こう見ると「東京中央銀行」での最大派閥は、旧産業中央銀行系でも旧東京第一銀行系でも無く、「旧暁星学園系」では無いか(笑)。

これから帝国航空の再建を巡って、行内の裏切り者や身勝手な政治家と対決する、何時でも正論で闘う半沢直樹。今後のキー・パーソンは大臣秘書役の笠松(児島一哉)の様な気がするのだが…。

何れにせよ、この爽快勧善懲悪「経済歌舞伎」の「半沢直樹2」、見逃せません!

P.S. 東京中央銀行が政府に打ち勝ち、帝国航空の再建に目処が立った時、或いはドラマ収録の打上げに「ラ・マルセイエーズ」が歌われたりして(笑)。

 

ーお知らせー

*「T Japan: The New York Times Style Magazine」2020 VOL.27内、「The Price of Collecting:若冲にかけたコレクター夫妻の情熱」で、出光美術館に移ったプライス・コレクションに就いて、悦子プライスさんと共に取材を受けました。ご一読下さい。

*拙著第2弾「美意識の磨き方ーオークション・スペシャリストが教えるアートの見方」が、8月13日に平凡社新書より発売されました(→https://www.heibonsha.co.jp/smp/book/b512842.html)。諧謔味溢れる推薦帯は、現代美術家杉本博司氏が書いて下さいました。是非ご一読下さい。

事業構想大学院大学刊「人間会議2020夏号 アート思考とクリエイティビティ」(→https://www.projectdesign.jp/feature/kankyoningen/)に、インタビューが掲載されています。ご一読を。

*「ART HOURS」に嬉しい拙著の書評が掲載されました(→https://arthours.jp/article/biishikinonedan)。是非ご一読ください。

*「NIKKEI STYLE」内「ブックコラム」(→https://style.nikkei.com/article/DGXMZO58642800Q0A430C2000000/)に、拙著に関する僕のインタビューが掲載されています。

*今月発売の神戸新聞総局発行、明石総局編の書籍「明石城 なぜ、天守は建てられなかったのか」(→https://kobe-yomitai.jp/book/1034/)内の第3章「消えた襖絵を追う」で、僕が嘗てオークションで手掛けた長谷川等仁作「旧明石城襖絵」(この襖に関する拙ダイアリーは→https://art-alien.hatenablog.com/entry/20120723/1343050359)が、綿密な調査と共に紹介されて居ます。美術品の「流転の極み」とも言えるこのストーリー、是非ご一読下さい。

*「週間文春」3月12日号内「文春図書館」の「今週の必読」に、作家澤田瞳子氏に拠る「美意識の値段」の有難い書評が掲載されております(→https://bunshun.jp/articles/-/36469?page=1)。是非ご一読下さい。

*3月4日付「日刊ゲンダイDigital」にて「美意識の値段」の書評が掲載されました(→https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/269858)。

*2月28日付朝日新聞デジタル「&Ⓜ︎」内のインタビュー、「クリスティーズジャパン社長と映画『ラスト・ディール』に学ぶ ホンモノを見抜く力」(→https://www.asahi.com/and_M/20200228/9915737/)にて、インタビューを受けました。

*2月15日産経新聞内「本ナビ+1」で、永青文庫副館長橋本麻里氏が拙著を取り上げて下さいました(→https://www.sankei.com/life/news/200215/lif2002150018-n1.html)。

*2月15日付日経「新書」にて「美意識の値段」が取り上げられました(→https://www.nikkei.com/article/DGKKZO55630490U0A210C2MY6000/)。

*1月22日の産経新聞書評欄に、拙著「美意識の値段」が取り上げられました(→https://www.sankei.com/premium/news/200122/prm2001220002-n1.html)。

*「J-CAST ニュース」内「BOOK ウォッチ」(→https://books.j-cast.com/2020/02/12010854.html)、「Bur@rt ぶらっとアート」(→https://kobalog.jp/burart/2020/01/aesthetics-and-prices/)にて、「美意識の値段」が取り上げられました。

*作家平野啓一郎氏に拠る、拙著「美意識の値段」の書評はこちら→https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/review/8124。素晴らしい書評を有難うございます!

*拙著「美意識の値段」が集英社新書から発売となりました(→https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1008-b/)。是非ご一読下さい!

藤田美術館の公式サイト内「Art Talk」で、藤田清館長と対談しています。是非ご一読下さい(→http://fujita-museum.or.jp/topics/2018/12/17/351/)。

*僕が嘗て扱い、現在フリア美術館所蔵の名物茶壺「千種」に関する物語が、『「千種」物語 二つの海を渡った唐物茶壺」として本に為っています(→http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033551943&Action_id=121&Sza_id=E1)。非常に面白い、歴史を超えた茶壺の旅のお話を、是非ご一読下さい!(因みに、その「千種」に関する僕のダイアリーはこちら→http://d.hatena.ne.jp/art-alien/20090724/1248459874、今から思えば、これも藤田美術館旧蔵で有った…)

*僕が一昨年出演した「プロフェッショナル 仕事の流儀」が、NHKオンデマンドで2021年3月28日迄視聴出来ます。見逃した方は是非(→https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2017078195SA000/)!

*山口桂三郎著「浮世絵の歴史:美人画・役者絵の世界」(→http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062924337)が、「講談社学術文庫」の一冊として復刊されました。ご興味の有る方は、是非ご一読下さい。