激務。

今朝大阪から戻った。余りの激務の為、日本国内に居ながら、「時差ボケ」状態である。

昨日は朝から、先ず東京で仕事、刀剣を観た。サムライ・セールの成功は、やはり「特別」と思わねばならない…吟味せねば。それでも紀州徳川家旧蔵の刀等、数本をゲット。やはりこう云ったご時世では、「来歴」や「展覧会歴」が、売る際に力を発揮する。人間弱気な時には、何らかの「保証」が必要だからだ。

出品の約束成立後、刀屋さんに請われて昼食に。また「鰻」である(泣)…今度は「野田岩」。今回の日本滞在中四度目の「鰻」、しかも此方からリクエストした事等一度も無いのに、何故古美術関係者は、こんなに鰻好きなのか…こっちのコレステロールの事も考えて貰いたい(怒)!

世の人々には、「贅沢だ!」と怒られるかも知れないが、美術業界の過多な美食「客飯」は、体にも精神にも、正直余り良くない。スミマセン、でも食べちゃうんです(笑)。

鰻丼、肝焼き、肝吸いを頂いた後は、再び大阪へ向かう為、東京駅へ。「もう、東京駅なんか大嫌いだ!」と叫びたいのを必死に我慢し、新幹線に乗る。

名古屋近辺でメールが来たのでチェックすると、主治医からの、先週受けた血液検査の報告であった。筆者は知る人ぞ知る「検査フェチ」で、年数回の来日時には「必ず」血液生化学検査をするのだ(笑)。健康管理が行き届いている、と云えば聞こえは良いが、要は神経質で気が弱いだけだと云う事は、重々承知しているのでご安心を(笑)。

恐る恐るメールを開くと、肝機能、腎機能、コレステロール、尿酸値、血糖値等の報告があり、先生からのコメントが付いている…。今回は…あぁ良かった(ホッ!)…総コレステロールのみが、上限をほんの僅かに上回っているだけだった!何しろ今回の来日以来、飽食の限りを尽くしている「バチアタリ者」なのだから、悲惨な結果を覚悟していたのだが、これで今日も食べられる(笑)。

大阪に着くと、顧客宅で先ず明治の工芸を拝見。中々凄いモノで、サイズも大きい香炉。こう云ったデコラティブな作品は、海外での人気の方が高い。ゴテゴテしていて、決して日本人好みでは無いが、その技術には驚くべき、そして世界に誇るべきモノがある。再評価も始まっているので、一般の人々にも、そろそろ本や展覧会で見る機会が増えてくると思う。

その後、今回の目的の絵画を拝見。値段は合意したので、後は出品条件の調整。何とかなるだろう。そして「又々」顧客親子とディナー、鹿肉、馬肉、阿波尾鶏(あわおどり)等を食し、食事の後はお決まりのコースで午前様も良い所。そして、この文頭の事態となる。

明日の朝NYに戻るが、来週月曜の朝4時45分には、アパートに迎えの車が来て、アメリカ国内某所へと出張する。詳しく言えないのだが、これは極めて重要な出張で、春のオークションの明暗を分ける事となるだろう。

疲れている場合では、ない。