2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「味」が全て。

今、成田のラウンジに居る。父が亡くなり、ニューヨーク〜日本間を短期間に2度往復したのだが、物事もやっと落ち着き始め、今からニューヨークへと帰る…ハッキリ云って、体力的にも精神的にもクタクタだ。唯一の心配は、やはり1人残された母で、能の「熊野(…

「なんとなく…」。

父の密葬が終わって一週間。人が亡くなった後に初めて判る、その「人となり」も多い。例えば父の手帳を見ると、外食で食べた料理のメニューや、家族の誕生日や結婚記念日をキチンと記し、意外にも几帳面な所に驚く。 また、書斎のデスクの引き出しからは、「…

忝なさに、涙零るる。

雪は全てを覆い隠す…汚い所も、喪失感も。前の晩、実家の在る国分寺辺りにもかなり降り、雪景色が美しかった火曜の朝は、歯医者通いや都内ホテルで3月頭に開催を予定している亡き父の「偲ぶ会」の打ち合わせ、実家への往き来等の合間に、どうしても何処かの…

人生の「銹」。

父の密葬も終わり、御厚情を頂いた方々への挨拶やお墓や遺品の事、3月頭に開催予定の「偲ぶ会」の準備、また国分寺の実家への往復等、中々気が休まる暇が無い。さて遺品と云えば、大した美術品も持っていなかった父だが(学者として「欲しいモノ」は高過ぎて…

父を送った「大寒」の日。

人は何と呆気なく、この世からその姿を消してしまうのだろう…。父が倒れたのは、日本時間6日の夜の事で有った。そして私は、ミネアポリスに向かう為、ニューヨーク時間朝6時半発の飛行機に乗り、トランジットの為に降りたミルウォーキー空港の待合室でその事…

手紙。

前略、あれから、如何お過ごしでしょうか?最後にお元気な姿でお会いしたのは、昨年11月末の学会での懇親会だったでしょうか。それとも、家族で食事でもした時だったでしょうか…今となっては、もう既にうろ覚えです。うろ覚えの理由は、太平洋を間に挟んでお…

ワタクシの、イタい「茶の湯」体験。

日本の友人知人達に拠ると、最近日本で放映された、武者小路千家の千宗屋若宗匠を追い掛けた「情熱大陸」と云う番組の中での、現代美術家杉本博司氏がチェルシーに造った茶室披きの茶会シーンで、客として出席していた筆者とゲル妻が、どうもチラッと映った…

「オークショニア」になりたい!

今年行われるアメリカ大統領選の、共和党代表予備選が始まった。そんな中、前マサチューセッツ州知事のミット・ロムニーが2連勝し、如何にも強そうな候補者と思われがちだが、そうは問屋が卸さないだろうと筆者は思っている…それは何故なら、ロムニーが「モ…

年末年始の「麻薬的」読書感想。

さて今日は、この年末年始に「麻薬的」に読了した、何冊かの本を紹介したいと思うので、暫しのお付き合いを。 ・バルテュス、アラン・ヴィルコンドレ著「バルテュス、自身を語る」(河出書房新社)筆者の大好きなポーランド生まれのアーティストが4人居る。…

浮世絵萬歳!:"EDO POP"@Minneapolis Institute of Arts.

有力アート・マーケット紙「Baer Faxt」で、2011年度の「ベスト&ワースト・アート・ショウ」が発表されたので、今日はその話題から。先ず、名誉有る美術館での展覧会を対象とする「Best Museum Show US」は、MoMAで現在開催中の「デ・クーニング」展(拙ダイ…

「龍の刺青を持つ少女」。

マイナス11度の極寒だった昨日から、オフィスに出ている。3月のオークション出品作品は、今月中旬迄探し続けるが、1月は所謂「カタログ」の月で、此れからは出品作品に関する調べ物等に、大概の時間が奪われる…寒くなって来る時期に、このオフィス仕事は有難…

1985年の「夢」と「ボッタルガ」の夜。

恐らくは2000年に来て以来、最も暖かかった大晦日だったが、ニューヨークは昨日2日の夜から何時もの冬に戻り、今朝起きると気温は最高でも氷点下、最低ではマイナス7度迄下がるらしい。そんな昨晩は「せっかくお正月だから…」と云う事で、ゲル妻が日本某所か…

謹賀新年、或いは「地獄のカウントダウン・パーティー」。

(口上調で) 皆々様に置かれましては、新年明けまして、おめでとうございます。本年もこのダイアリー、何卒宜しく御贔屓の程、御願い申し上げ奉りますぅ。 (真の礼)と云う事で、ニューヨークも無事2012年を迎えた訳だが、先程やっと起きたこちとら、未だ…