2010-01-01から1年間の記事一覧

「外」を向いていた青春時代。

昨日は、午後から妻に付き添い、再び森美術館の小谷元彦展へ。この展覧は二度目なので(拙ダイアリー:「君は、『幽体の知覚』を持っているか?」参照)、当然当初の新鮮さは失われたものの、しかし「インフェルノ」等の作品の素晴らしさが、消える事はなか…

後2日、いや後4日。

ニューヨークを出て、ひと月以上が経った。こんなに長くニューヨークを留守にするのは、2000年に渡米して以来実は初めてなのだが、今回の様に日本に長く居ると、何だかんだ云って次々と査定依頼が舞い込んで来るので、多忙で嬉しい悲鳴を上げている…そして幸…

「何故、この世に『光』は存在するのか?」。

この問いの答えを知りたい者、また「ノルウェイの森」に物足りない者は、この作品を観るが良い。この映画は、「極端」かも知れないが、これっぽっちの甘えも無く、そして浅薄な思想の自己満足的な押し付けも無い事…云い換えれば、小難しい(と感じさせる)「…

君は「幽体の知覚」を持っているか?

結局我々の「妄執クリスマス」は、友人達と神楽坂の裏道に在る仕舞屋(しもたや)風の寿司屋「S」で、大将に散々「あんた、酒呑まないんだから!」と焚き付けられながら食べ続け、自分の余りの食欲の云い訳に、生物学的父親が82歳にして如何に呑んで食べるか…

妄執クリスマス。

昨日のクリスマス・イヴは萩から戻り、一旦家に帰った後、妻とディナーをしに、電車に乗って代官山へと向かった。元来、クリスマスやヴァレンタインが大嫌いな筆者は、浮かれた愚かな若者達やバカップル等が、なるべく行かない場所に居たい…と云う訳で、半年…

萩にて。

一昨日から、妻の実家の在る、山口県の萩に来ている。羽田から宇部山口迄の、1時間半程のフライトを終え、「『ガス欠』と『消えたガソリンスタンドの謎』」事件を無事解決した、義姉のHとゲル妻の迎えの車に乗り、雨上がりの思ったよりも暖かい気候の中、途中「…

「せぬならでは、手立てあるまじ」。

昨日は或る意味、「仕事納め」な日であった。朝から顧客の元で屏風を観た後、アイ・ウェイ・ウェイ展を観に、白金の「MISA SHIN GALLERY」に赴く。此処には、「若」ことY君が某顧客の所から出向しているので、挨拶も兼ねて伺ったのだ。到着してみると、ギャラリー…

或るバーで語られた、「三島由紀夫」。

昨日は朝から仕事の追い込み。残念ながら、先週拝見した来歴の素晴らしい朝鮮物の名品は、出品とは為らなかったが、代わりに某有名アーティスト旧蔵の、クオリティの高い新版画コレクション取れた…初(うぶ)いので良く売れるだろう。夜はイケメン有力古美術…

忙中「宴」有り。

寒かった昨日の日曜は、昼頃から活動開始。腹拵えを蕎麦屋で済ませると、この日が最終日だったサントリー美術館の「写楽・歌麿の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展を観に行く。結構シブい企画の展覧会にも関わらず、最終日と有って館内は中々の混雑。人を掻き分…

The Radiant Child-「バスキアのすべて」。

昨日は、昼過ぎから顧客に会い、「山の上」出身の天麩羅屋でご馳走になる…最後の「穴子天丼」が、最高に美味かった。食事後2人の業者を訪ねた後は、一度家に戻って着替え、妻と久々の渋谷に出て、映画「バスキアのすべて」を観る事に。この作品は、今年生誕50周年…

「此処は何処?」な忘年会。

昨日は漸く、東京で仕事。今日の収穫は、屏風と仏教美術…大分ラインナップも揃ってきた。そして夜は、畏友の作家S氏に以前連れて行って頂いた、歌舞伎町のディープな北京料理店「G」にて(拙ダイアリー:「歌舞伎町の夜」参照)、「アート忘年会」。現地で「8時だよ…

「時差」を感じた、新橋の夜。

昨日は、今度は飛行機で「再び」日帰り出張…体が悲鳴を上げる。機窓から見た山々や街は雪模様、目的地の気温は2度と寒い。が、素晴らしい作品の為には、そんな泣き言は云っていられない。この土地は、緯度の割りに冬は寒く、雪も降る。飛行場からタクシーに乗…

「縁」に恵まれた日。

昨日は「再び」日帰りで、関西へ。東京から新幹線に乗る時は、必ず進行方向向かって右の窓側の席を取る。それには理由が有って、只単に「富士山」を見たいだけなのだが、通常東京から約40分位で見えてくる富士山も、昨日は品川を過ぎた位から見え始め、その凛と…

「DOMANI(明日)」を救うのは、誰だ!

昨日は、顧客の古美術商を何軒か廻った後、夕方から「かいちやう」と共に、新国立美術館で開催中の「DOMANI」展レセプションへ。この展覧会は、文化庁助成金に拠るアーティスト海外派遣研修制度の「成果発表の場」であるのだが、以前ニューヨークに居た友人のアー…

「眼」は口ほどに、物を云うか?:ギッター・コレクション展@千葉市美術館。

昨日の月曜日は、夕方から千葉市美術館で開催された、「開館15周年記念 帰ってきた江戸絵画 ニューオリンズ ギッター・コレクション展」のオープニング・レセプションへ。ギッターさんは、世界的な眼科医で、第二次大戦後軍医として来日した際、日本美術の素晴…

我が家にやって来た「彼女」。

昨日は、天気の良い日曜日だったが、先ずは泉屋博古館分館で開催された(昨日が最終日:次は確か佐野美術館)、「特別展 幕末・明治の超絶技巧 世界を驚嘆させた金属工芸」を観に。この展覧会は、明治工芸の世界的コレクター村田理如氏が運営する、「清水三年坂…

「三島」と「春樹」の1日。

超多忙且つ、移動距離が益々増える一方の一昨日は、香港でもお会いしたVIP顧客に会う為に、午後から日帰りの予定で、再び関西へと向かう。顧客の素晴らしいお宅にお邪魔し、ご家族と歓談した後は、プライベート・バンクの方と一緒に「牛タン」専門店で夕食を…

タイム・スリップ的、或いはマゾ的「千本ノック」。

暖いのか寒いのか、何とも不可解な日本の天気であるが、ニューヨークの最低気温は華氏22度、もういきなり氷点下らしい。日本嫌いのゲル妻も、この気温に関してだけは、来週の来日が待ち遠しいに違いない(と信じたい:笑)。さて、関西出張最終日の一昨日は、…

止められまへん、京の都の夜は!

昨日は1日、京都で仕事。前夜「I」で、極度の疲労の為不覚にも居眠りしてしまい、美しくも逞しいゲイのHママに、「お疲れねぇ…」等と囁かれたりした程、ニューヨーク→東京→台湾→香港→東京→京都と云う「移動距離」に、体も悲鳴を上げていたのだが、「根性」で朝9時の…

龍安寺での「再会」。

台北・香港から帰ったばかりだと云うのに、昨日の早朝から関西出張に出ている。さて朝7時半過ぎ、東京駅の新幹線ホームの弁当屋で、「何れにしようかな?」と真剣に駅弁を選んでいたら、いきなり後ろから「桂屋さん!」と声を掛けられ、吃驚して振り向くと、声の…

美術館、茶の湯、そして冒険。

昨日の日曜日は、頑張って早起きして、先ずは来日時恒例の「墓参り」。12月にしては、かなり暖かかった事も有ったのだろう…紅葉の綺麗な霊園には、珍しく多くの人が見受けられた。そしてご先祖様へのお参りを済ませた後は、久々に実家へ帰る。此方でも、真っ赤…

凛とした、「第二回満次郎の会」@宝生能楽堂。

昨日、香港から戻って来た。剰りに威勢の良い中国に圧倒された、香港での日々の後、極度の精神的疲労を感じながら機上の人と為った訳だが、しかし到着迄後1時間と云う所で、何気無く機窓から見た富士山の、「凛」とした、そして静かにドッシリと力強く佇む孤高…

再見、香港!

一昨日の晩は、アジア美術部門の「スタッフ・ディナー」。クリスティーズ・アジア会長のフランソワを始め、アジア美術部門のスタッフ、総勢40人以上が勢揃いしての「中華晩餐」は、壮観である!出て来る料理は、海鮮と野菜中心でどれもサッパリ…セールの成績が良…

大成功の、クリスティーズ「中国美術セール」。

何しろ、凄いセールであった!昨日開催された、この秋の香港の中国美術オークションの「トリ」を飾る「陶磁器と器物」のセールは、11億3477万7800香港ドル(約122億8964万円)を売り上げ、クリスティーズの中国美術セールの、新記録を打ち立てた。3つの個人コレ…

香港で蘇った「龍壺」との旅・後編。

アッと云う間に12月…1年とは、何と早いのだろう! そして昨日、クリスティーズ香港で開催された「中国古画」のセールは、清朝の作家、八大山人の2点の掛軸にリードされた結果となった。トップ・ロットは、2枚の画帖のハナレを軸装した「畫眉・行書七絶」で1130万…

香港で蘇った「龍壺」との旅・前編。

14.23カラットの「1粒の」ピンク・ダイヤモンドが、1億7990万香港ドル(約19億6900万円)で売れた昨日、中国陶磁器の下見会に、ニューヨークの同僚Hが、或る非常に懐かしい人物を連れて来た。その人物とは、韓国人コレクターのXさん…このXさんとの付き合いは、…

チャイニーズ・ディーラー達との夕食。

昨日は、アジア現代美術のデイ・セールを見たり、焼物や漆の器物の下見をしながら勉強、顧客達と情報交換したりと、広い会場を歩き回る。昨日開催された「中国20世紀美術」「アジア現代美術」のデイ・セールは、ロットベースで70%、ヴァリューで88%、総額2億3110…

「アジア現代美術・イヴニング・セール」@クリスティーズ。

昨日午後、台北から香港入りし、夜は早速「アジア現代美術」のイヴニング・セール。香港での、クリスティーズの下見会とセールは、巨大なコンヴェンション・センターで開催されるのだが、それもその筈、此処一週間で売られる現代美術、20世紀中国美術、中国古…

「文藝紹興―南宋藝術與文化」@国立故宮博物院。

昨日、神保町の家を出て、ビジネス・ラウンジのソファに座る迄、丁度45分…羽田とは、何と近くて便利なのだろう!その羽田発のANA便に乗り込み、村上龍の新作「歌うクジラ」下巻を少し読んだ後、ニューヨーク便等よりもかなり旨かった和食のセットを食べながら…

「傾き者」と「新卒学生」、そして私の共通点。

しかし海老蔵が、やはりやってしまった…。乱闘の末、鼻骨・頬骨骨折、歯も折られ顔面負傷…「これぞ、傾き者!」的なエピソードでは有るが、「以前風呂で転んだ」時にも噂されていた様に、海老蔵には酒乱の気が有るのでは無いか。しかも、疲労を理由に記者会見を…