2017-01-01から1年間の記事一覧

大嫌いなクリスマスと「誰もして居ない時計」店。

12月16日(土) 16:00 某美術館地下のショップ店内をブラブラ見て歩いて居たら、片隅に何やら変わった時計が並んで居るケースが有った。「あれ、前からこんなの売ってたかな?」と思いつつ眺めて居ると、店主らしき人が出て来て云うには、今考えれば謂わば「…

「インターステラー理論」を実践する。

12月4日(月) 19:00 友人と久々の中華「K」へ。Kさんご夫妻もお元気そうで安心しながら、相変わらず超美味しい「胡麻麺」や「蒸し豚薬膳ソース」等を堪能する。帰り掛けには、この冬から着て居る軽くて暖かいヨウジ・ヤマモトのフード付きコートを褒められ…

体験藝術覚書。

ー展覧会ー ・「Aomori Printトリエンナーレ2017」審査会:「棟方志功国際版画大賞」の審査員を仰せ遣い、雪降る青森に向かう。今回の応募作は凡そ170点で、技法も木版・エッチング・リト・インクジェット・エングレーヴィング等様々、テーマも古典的な物か…

藝術的に濃蜜な5日間。

11月15日(水) 9:00 全米で最も高額な土地に建つ顧客宅に向かい、終日査定業務。顧客が高齢の為、此処連日僕が全て遣った作品の出し入れ等で疲労が溜まって来て居るが、然しこの仕事をやって居て良かったと思う一瞬は、コレクターと共に作品を観ながら語ら…

時差ボケの「ここんとこ日誌」。

10月30日(月) 11:00 重要顧客が来社し、打ち合わせ。その顧客の顧客が、或る絵師の作品で飾られた部屋を作りたいらしい。ブームというのは恐ろしいモノだ。12:00 その顧客と久し振りに銀座の洋食店「Y」に行き、メンチカツ・ランチを頂く。昔東京オフィス…

「異風」堂々な近況。

10月20日(金) 11:00 日本橋・瀬津雅陶堂で始まった「第九回雅展 南都」を拝見。瀬津勲氏による「雅展」には何時も驚かされるが、今回も腰を抜かさんばかりの激素晴らしいラインナップ。展示作品は法隆寺や興福寺、或いは唐招提寺や東大寺等の「来歴寺別」…

「京博」もとい「九博」で見つけた、「国宝」に負けない日本美術と「僕の心」。

人の心が揺れれば、政治も揺れるのは太古からの必然…が、今週末が選挙だと云うのにも関わらず、出張先でも東京でも、選挙カーや演説に行き合う事が無く、東京でも殆ど候補者達の声は聞こえない。僕の行動範囲と合わないのか?然し昔はもっと至る所で、候補者…

「私を離さないで」な一週間。

10月2日(月) 9:00 この日は終日、自宅で200点に及ぶ某コレクション作品の値付けを行う事に決める。NY時代と違い、東京のオフィスには日本美術の文献資料が何も無いので、「スペシャリスト」業務には自宅のライブラリーを使うしか無い。然しこれでこそ、ホ…

「アウトレイジに出たかったボーイ」的動向。

9月21日(木) 8:30 新幹線に乗り、顧客との幾つかの打ち合わせの為に京都へ。久し振りに歩く新門前通はもう暑さも人混みも無く、「痛快ウキウキ通り」と迄は行かないが、かなり気持ち良い。11:00 某古美術商を訪ね、日本での美術品マーケットの近況等を聞く…

「visitor」の「resident」義体化顛末。

9月に入って仕事も本格化し、今抱えている3つの大きなプロジェクトも少しずつ進み始めた。そんな新しい日常の合間を縫ってのアート活動も相変わらずで、千葉市美術館で始まった素晴らしいラインナップの「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」のレセプショ…

「方丈記」的動向。

8月28日(月) 10:00 アジア在住の超重要日本美術個人コレクターが、屏風を観にオフィス来訪。この屏風は如何なる文人画絵師の屏風の中でも最も重要、且つ見方に拠っては現代美術にも見える逸品だ…結果は如何に?11:00 香港のCEOを招いての全体ミーティング…

「暫しの別れ」中の「藝術活動覚書」。

東京に戻り、早や2ヶ月弱…然し「大きな玉ねぎ」を見下ろす新居は、未だ「カオス・ラウンジ」並みに片付いて居ない。ニューヨークからの荷物は、引越し用ダンボール箱で120余箱…その内の110箱は美術・藝術関係の書籍や図録類で、部屋の床はその重さの為に余り…

近日公開、新装「トウキョウ・アート・ダイアリー」!

皆さま、ご無沙汰しております…。17年間の遠島流刑を終え、恥づかしながら日本国に永久帰国した孫一です(横井庄一氏を思ひ出す…)。ニューヨークからの引越し荷物125箱(内、書籍が110箱超)、及び神保町宅からの50箱(内、書籍40箱超)を漸く開け終え、新…

さらばニューヨーク、さらば「ニューヨーク・アートダイアリー」。

「17年」と云う年月は短い様で長く、長い様で短い。今から思えば、2000年3月に東京からニューヨークにやって来た時の僕は、今の僕とは似ても似つかない人間だったに違いない。年齢、体力、語学力、考え方、生き方…そして過去の僕は、この17年間で一新された…

乱歩の愛。

地獄のスケジュールの末、漸くニューヨークに戻って来た。時差ボケで超早朝に起きて仕舞い、買物に出掛けた僕の目に映ったのは、「ガーメント・ディストリクト」の路上で寝る沢山のホームレス達…去年よりも圧倒的に増えた様に思えるし、彼等が余りにも無為に…

コレクターの涙。

史上最強とも云えるハード・スケジュールで、西海岸に来て居る…(涙)。4日前まで香港、2日前まで日本に居て、今日これから日本に帰り、その2日後にはニューヨークに戻ると云う、トンデモ旅程の最中に僕は居るのだが、その成田からのANA便で観たのは、ケネス…

「白い巨塔」的動向。

5月23日(火) 12:00 母親と代官山「O」でランチ。暑さの為かもう始まった「パリソワ」を、表面張力を利用した大盛りで頂く。この一杯の為なら死ね…はしないが、大概の事は我慢出来るのではと思う。16:00 訪ねたMaho Kubota Galleryで、最近お気に入りのアー…

「ライヴァル」が必要。

重要な単品プライヴェート・セールの為に来再日したが、残念ながら今の所不発(涙)…また頑張るさ!と、気合いを入れ直す僕は、仕事同様アート活動にも粉骨砕身する(笑)。展覧会では、三井記念美術館で開催中の「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」で、重文…

狂人走不狂人走。

春が訪れた所為か、街中にはTシャツ・短パンの人の姿も多いこの頃のニューヨーク…と思って居たら、5月にしては異例の寒さがカムバックし、コートをもう一回出す始末。そんな寒さの中、ニューヨークのアート界には春のメイン・シーズンがやって来た。今春のア…

速報!北斎「神奈川沖浪裏」が、日本版画のオークション世界新記録達成!

昨日クリスティーズ・ニューヨークで行われた「日本・韓国美術セール」に出品された、北斎「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」(通称「大浪」)が94万3500ドル(約1億380万円)で売却され、一枚の日本版画としての世界新記録を樹立した(→http://www.christi…

銀座に戻った「観世流」の始動。

未だ涼しいニューヨークに戻って来た。出発直前には歌舞伎座で、「四月大歌舞伎」夜の部を観劇。今月の演目は「傾城反魂香」、「桂川連理柵」と「奴道成寺」…吉右衛門が演じた「反魂香」で演じた浮世又兵衛は、先日MOAで観た「山中常盤」を描いた岩佐又兵衛…

お疲れ動向。

4月11日(火) 10:00 京橋の古美術商を訪ね、某作品のプライヴェート・セールの打ち合わせ。今週末は骨董フェアも有るらしい…骨董屋さんも新規顧客獲得の為に、あの手この手で大変そう。11:00 先週末は土日共に働いて疲労も溜まったので、一日の残りはお休み…

西行夜桜。

テレビに出ると云うのは恐ろしい事で、こんな僕でも例えば観能中の休憩時間やタクシーを待って居る道端、展覧会や他の人の講演会等でも見知らぬ人に声を掛けられる様に為った。プライヴェートの時間では特に吃驚するが、大概は応援してくれたり、良い番組だ…

エイプリル・フール動向。

3月23日(木) 21:00 羽田着。夜着便はニューヨークの出発時間が遅いので、普段機内で眠れない僕もそれなりに眠れるが、寝過ぎに注意しないと、今度は着いた夜が眠れなく為る。そんな機内では大好きな「ゴッドファーザー」を観る。「ゴッドファーザー」はも…

速報!「宗器寶繪ー藤田美術館藏中國古代藝術珍品」が、アジア美術オークション世界新記録達成!

先週16度まで気温が上がったニューヨークは、週末に「冬時間」を終え「夏時間」に為った途端に、マイナス8度まで冷え込み、選りに選って月曜夜から火曜に掛けての猛吹雪と出された予報の為に、「藤田美術館セール」前日の火曜日はクリスティーズもサザビーズ…

"Important Chinese Art from the Fujita Museum" オークション開催。

帰って来た途端に寒く為ったニューヨークでは、春のアート・シーズンが始まった。そんな週末に行って来たのは、Pier 92-94で開催された「Armory Show」。今回は日本からも三瀦さんや大田さん、小山さん等が出展し、特にミヅマが展示した会田誠の未だ制作中(…

「La La Land」に観た、今日本に必要なモノ。

重要なミーティング2つと、レクチャーをする為に短期で日本に行って来た。その日本では「森友学園」問題が国会で質疑されて居たが、安倍総理には本当〜に愛想が尽きる。夫人は「私人」だと言い張るが、私人だろうが公人だろうが、こんな大きな問題に説明責任…

娘・絵師・アート・ディレクター…その名は「お栄」。

例年に無く暖かいニューヨークに、悲しいニュースが流れて来た。鈴木清順監督が亡くなった…93歳だった。僕に取って鈴木清順と云えば、何と云っても「ツィゴイネルワイゼン」と「陽炎座」だが、清順監督は女優もさる事ながら、原田芳雄や松田優作、そして「夢…

信仰と勧善懲悪、そして新しい「アイ」のかたち。

今回の日本滞在も終盤戦に入り、先週末も展覧会やコンサート、舞台鑑賞のアート・ライフも充実度を増す。展覧会の方は東京都庭園美術館「並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑ー透明な黒の感性」、原美術館「エリザベス・ペイトン:Still life 静/生」、そしてエル…

茶入「残月」の物語。

アッと云う間に、2月に為って仕舞った。トランプは相変わらず大統領令を乱発して、特に7カ国からの入国制限で物議を醸し出して居るが、それに批判的な日本のメディアには首を傾げざるを得ない。聞く処に拠ると、昨年度の日本への難民申請7526人の内、許可さ…