下見会終了。

昨日下見会が終了した。

2日間で、78名の方(今回は宝生と金剛の宗家も)に来て頂いたのだが(来場者の皆さん、有り難うございました!)、100人位は…と考えていたので、正直一寸残念。今回は、「屏風二双」と「能面七面」だけの展示だったので、ラインナップに魅力が無かったのか、それとも宣伝が足りなかったのか、理由を調べねばならない。

さて、この「プレヴュー」を東京で開催する意味は、決して「展示作品を売る」為だけではない。展示作品を、出来るだけ多くの人々に観て貰う事に依って、「出品作品を募る」のも、大きな目的なので有る。下見会来場者には、コレクター、学者、美術商、美術館関係者等の方々がいらっしゃるが、そう云った意味では、実はもっと「素人」の方に来て頂きたいのだ。

例えば「代替わり世代」のコレクターがいて、「親が生前、カビ臭い仏像や焼物を良く買ってたから、家にゴロゴロ有る」のは知っているが、その「価値は知らない」とする。そう云った人が下見会に来て、「そう云えば、ウチに何か似た物が有ったな…」と思えば、此方のモノ。其処に表示されている値段にビックリし、家に帰った途端、家族に「あの壺は何処に行った?探せー!」と大号令を掛けるのだ!(笑)

こんな話は、単なる「笑い話」にしか聞こえないかも知れないが、しかし実際に筆者も、こんな話を何回も見聞きしているので、決してバカに出来ない。それで大儲けした人も、現実に居るのだから。

そこで意外に忘れられがちなのが、「出品作品」が無ければ、オークションは開催出来ない、と云う事実である。いつも「落札金額」や「落札者」ばかりが報道されるが、オークション・スペシャリストとすれば「出品作品」を探す事の方が、困難では有るが、甚だ重要と云える…何故ならば、「質が高く、そして適切な価格の付いた美術品」の出品契約が取る事が出来さえすれば、それが10万円でも10億円でも「売れる可能性大」だからで、やはり「作品有りき」なのである。

さぁ皆さん、御自宅、御実家、御友人宅等、早速「ガサ入れ」してみましょう!(笑)