オークション終了…ガックリ、しかし希望は有る!

昨日「日本・韓国美術オークション」が、終了した。

非常にタフなセールで、韓国の屏風が70万ドルのハンマー・プライスで売れたのが最高価格で、日本美術の方は高額商品が全く売れなかった。オークション自体はロット・ベースで72%、ヴァリュー・ベースでは58%売れたので、結果だけ見れば「ちょっと悪いセール」だが(驚くべき事に、それでも去年の9月のセールよりは成績が良い)、カバー・ロットの並河初め、伝鈴木長吉のブロンズ、桃山六角金銅吊灯篭、象彦書棚等、高額商品が全滅。しかし高くなった作品も有って、例えば並河靖之の「青色菜花文七宝壺」は、3万5000ドルのエスティメイトで8万5000ドル、涛川惣助のペアの「鷺文壺」は、4万ドルのエスティメイトに対し12万ドル3000ドルのハンマーを実現した。また、エスティメイト3000ドルの国芳の版画が5万ドル迄上がるなど、日本美術各分野で人気が集中する傾向が有ったのも否めない。

結局何時もの事だが、やはり「個人コレクション」は強いと云う事である。浮世絵版画と李朝絵画の「個人コレクション」は両方とも略完売、やはりフレッシュで安く値段を付けた作品が、「絶対」と云って良い程高くなる。そして、今回プロモートした「MEIJI ART」だが、それなりの結果を残したと思う。前述の並河・涛川以外にも、高崎の龍瓶が9万5000ドル(エスティメイトは5万ドル)、湯川芳山の銀瓶が5万ドルで売れるなどしたので、やって見た甲斐が有ったと思うし、売れなかったとは云えそのクオリティの高さに、来場者全てが感服していたのは確かであるからだ。

しかし今回の「残念オークション」にも良い所が2つ有って、一つはアメリカ某メジャー美術館が2点購入した事、そしてもう1点は…この話は明日のダイアリーで詳しく述べたいと思う。

いや、何しろ疲れました(泣)。そして今回のオークションは、「韓国セクション」に助けられました…やはり日本は、韓国と仲良くせねばならない宿命なのかも知れない。

日本の政治家は、オークションの結果を注視すべきである(笑)。