「にも関わらず」な日常。

日本でのビジネス・ゲッティングも大詰め…今週は出張も多く、今回の滞在の1つの山場で有る。

そんな多忙中にも関わらず、月曜の夜は三宿の美味しい寿司屋「金多楼」で、茶人A氏と金融関係のT氏との、男3人で会食。

実はこの晩の食事会は、全てを此処に記すと剰りにも長くなるので止めて置くが(笑)、要は我々3人と金多楼さんのご一家、そして偶々この晩店内に居た客を含めた全員に関する、三宿とニューヨーク、縁戚や共通の友人、仕事・学校の先輩後輩、お茶とお能、陶芸家とコレクター、同じ珍しい名前を持つ者等の、何とも複雑怪奇な「偶然と縁」とで実現したモノだったのだ。

にも関わらず、T氏は何か「謎」の事情で、猛烈に遅れての参加…しかしそのお陰で、茶人A氏が最近体験したと云う痛快な「志野茶碗取り違え事件」や「双子茶碗の再会事件」のお話をご自身から聞く事が出来た…モッケの幸いで有った!
最高に美味しい寿司を存分に食べ、最後はA氏持参のお菓子と、氏に点てて頂いたお薄をA氏所蔵の田中佐次郎作の茶碗で頂き、大満足で食事会は終了。

そして昨日は飛行機に乗って、朝イチから地方へ日帰りの出張をした。

焼物や漆、屏風や現代陶芸などを4人の顧客から拝見し、幾つかの出品作をゲットする。が、その地方が「食」の豊富な土地で有ったにも関わらず、日帰り旅行だった為に食事はローカル線の中での弁当や、空港での白海老かき揚げ蕎麦のみで、完璧なる欲求不満…(笑)。

朝が早かった為帰りの機内では爆睡し、9時過ぎに激疲れで羽田に着くと、到着したサテライトが剰りにも出口に遠かった事で後輩に悪態を吐きながら、ベッドにこの憐れな醜い肉体を横たえる事を夢想し、出口へと急いだ。

にも関わらず(笑)、その足で観世流の坂口貴信君兄妹や、喜多流の大島輝久君らの能楽師達、そしてゲルゲル妻が待つ、筆者の弟の店「いるさ」に直行し、飲み会に参加…今日から再び関西出張で有る「にも関わらず」で有った(再笑)。
そして筆者は今日からまた、売れない演歌歌手の様に、街から街への旅に出るのだ。

楽しみと云えば、唯一明日に控える「京都の夜」だけ…先日の「お茶屋」での支払いが、未だ済んでいないにも関わらず、で有る(笑)。