チャイニーズでイタリアンな、クリスマス・デイ。

クリスマス当日のニューヨークは、日頃からは信じられない位に静かで、寒過ぎず素晴らしい天気だった。

そんな昨日の昼前、我が地獄宮殿は、現在官僚である旦那様のお仕事の都合でワシントンに駐在中の、ゲル妻の中高の親友Hさん一家をお迎えした。

見るからに賢そうな息子さん二人を連れた御夫妻は、大学時代からのお付き合いだそうで、何とも信頼感に溢れ、Hさんも所謂お嬢様なのだが、全く気取らない素敵な方で有る。

そんな皆さんにお抹茶を差し上げた後は、ランチへと出掛ける事に…が、そのランチを何処にしようかと、実は前日から悩んでいて、それはクリスマス当日だけに普通の店が全く営業しておらず、その所為で予約の電話を掛け捲った、ホテルのカフェ等も満席でダメだったからだ。

結局無い知恵を絞って思い付いたのは、ラファイエット・ストリートに在る「C」と云う「飲茶カフェ」。

行って見ると予想通り超満員で、予約していた事をこの日お生まれに為った神に感謝した。客も想像通りユダヤ系や中国・アジア系で溢れ、ウエイターの数が足りない程だったが、ツイストの効いた飲茶を頂きながらの、思い出話等で盛り上がった楽しい「チャイニーズ・クリスマス・ブランチ」も、再会を約して無事終了。

そして夜はと云えば、今度はA姫のエリザベス宮殿に赴き、4カップルでの「イタリアン・クリスマス・ディナー」。

今回のメンバーは、宮殿主のA姫&P王子、デザイナーのJ&Kちゃんカップル、アートサイト経営者で、最近女の子の親となったK&A+そのHちゃん、そして我ら地獄夫婦である。

持ち寄った、例えば2キロに及ぶ(!)豆腐入り「ミートローフ」(これはKちゃん持参:因みに今日、持ち帰った分をトースト・サンドにして食べたら、死ぬ程旨かった!)、ハモン・イベリコや鴨の燻製、P王子が腕を奮った「メランザーネ・パルミジャーナ」や「スパゲッティ・ボンゴレ」、A姫の特製デザート「ストロベリー・パンナコッタ」迄、美味の連続でワインも(そして勿論、ペリグリーノも…:笑)ドンドン進む。

本当に色々有った今年一年を振り返りながらの、気の置けない多国籍(イタリア・ポーランドインドネシア・関東・関西:笑)の友人達とのディナーは、落ち着いた、そしてほのぼのとした、愉しいクリスマス・ディナーと為った。

可笑しかったのは、ディナー・メンバー中、ローマン・カトリック教育を受けた2人のヨーロッパ人のみならず、日本人メンバー中の、筆者を含むカトリック系の学校に行った何人もの者達が、「東方の三『博士』」が正しいか、はたまた「王」が正しいかの論議に、結局決着が着けられなかった事で有る…主よ、「飲み食い」しか能の無い我等を許した給え(笑)。

「チャイニーズでイタリアンな」ニューヨークのクリスマスの良さは、こう云った所にも有るのかも知れない…(笑)。