第1回「Concerts for Japan」、無事終了!

真冬の様に寒かった昨日は、昼過ぎから、夜開催される「Concerts for Japan」(→http://savejapanbenefits.org/)の、第1回コンサートの準備に勤しむ。

今回のチャリティー・コンサート・シリーズは、現代音楽家ジョン・ゾーンと、ジョンのレコード会社に所属する仙台出身のアーティスト、にしなあやさんに因って発案され、筆者と妻を含めた20数名のボランティア・チームに拠って、運営されている。その中でも筆者等は本当に役立たずで、今までやった事と云うと、数人のメディア関係者を紹介した位だったのだが、愈々貢献するチャンスがやって来たので有った!

それは来場者に配る為のフライヤーの制作で、チーム・メンバーのデザイナーKちゃんがデザインした物を、両面印刷し裁断すると云う仕事。普段、この様な仕事は部下に顎で指示し、やらせていた身としては甚だ不安であったのだが、やってみると中々気持ち良く、数枚の失敗の後は確りコツを覚え、鼻歌交じりで「刷っては切り、刷っては切り」を繰り返した。

ふと気が付くと、恐らく300枚位は作っていただろうか!切り終わったフライヤーを「ウーム、美しい!」(笑)と悦に入り、大事に袋に入れて一度家に持ち帰り、夜に備える。そして仕度をすると、妻と6時半過ぎにコロンビア大学へと出発。

7時開場、8時開演の予定にも拘らず、7時少し前にMiller Theatreに着くと、この寒空の中、何ともう行列が!その様子を撮影していた、旧知の日系メディアの方々に挨拶しながら「チーム・リーダー」を待っていると、続々とボランティア・メンバーが登場し、挨拶を交わす。日米混ざったメンバーの中には、この時が初対面の人も居て、「あのー、…さんですか?」などの会話も飛び交い、「ブラインド・デートみたいだ!」と大笑い…「共通の想い」さえ有れば、何と無く上手く行くものである。

会場には怪優ダニー・デヴィートやミュージシャン等を含む観客達、取材メディアが押しかけ、大賑わい…そして8時過ぎ、遂にコンサートがスタート!

先ずはJohn Zornがドラムスとベースを引き連れて登場、今回のコンサートの趣旨とお悔やみを述べた後、力の篭った演奏を披露し、喝采を浴びた。ジョンに続くは、「Cibo Matto」。ジョークを交えながらのトークも観客を和ませ、演奏もノリノリ…流石である!

ジャズ→ロックと来た後は、Mephistaに拠る現代音楽。ピアノと云う楽器を究極的に使う演奏が興味深く、続くMike PattonUri Caineはピアノ・ソロ曲と、官能的なスペイン歌曲を聞かせる。次のMark Ribotのギター・ソロも素晴しかったが、実は此処で大サプライズが待っていて、何と矢野顕子が飛び入り参加してのコラボ!「ねぶた祭り」の掛け声をフィーチャーした「ふなまち唄」を熱唱した。

しかし個人的に一番「アツく」為ったのは、30年選手の「Sonic Youth」!あのオバハン(スミマセン!)、キムの相変わらずのちょっと爛れたセクシーさと、これも相変わらずのパワフルなギター・サウンド…何とカッコ良いのだろう!!そして「トリ」は、Yoko OnoとSean Lennon…ウーム、まぁ、こう云ったイヴェントには欠かせない「日本人」と云う事で。

いずれにせよ、このコンサートはジョンの交友の広さが垣間見えた、バラエティ溢れる音楽分野のミュージシャンが集まって観客と心を一つにしての、大成功ステージであった!

終了後外に居ると、突然シアターの火災報知器が鳴り始め、ソニック・ユースのメンバー等は、自分でギターを抱えてウロウロしたりしていたのは、ご愛嬌。スタッフはと云うと、近所の中華料理店で、セサミ・チキン等を取っての、簡単な打ち上げ。しかし、このコンサート・シリーズは始まったばかり…スタッフも各々自分の仕事を抱えて居る中、本当に頑張っている。筆者等は、全くの役立たずだが、後4回のコンサートは出来るだけ協力したいと思うばかりである。

今回来場して下さった皆さん、本当に有難う御座いました。そして、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

次回は4月8日、See you @ Abrons Arts Center!!