1日は「ロック魂」で終わりたい。

昨日は、終日仕事(当たり前か…笑)。

9月のオークションに関わる企画の1つに、日本美術の中の、或るちょっと変わった分野の「出品」と「イヴェント」を考えているのだが、朝からその事を相談しに、某業者の所を訪ねる。彼から色々と貴重な意見を頂き、その企画の面白さと難しさを再確認したのだが、こう云った事を考えるのは、何時も楽しい。

お昼後は、銀座に在る東京支社のオフィスに立ち寄り、送られてきたメールの整理と、画像に依る査定をする。メールを見ていると、香港での中国美術セール結果が続々と入って来ているが、未だ良く売れている様だ…が、ロットベースでは、例えば「器物」のセールでは64%程。

もう一点、エスティメイトが日本円で10億円程付いたセールの目玉の1つ、「石濤」の画帖が売れなかったのだが(不落札の理由は分析が必要だ)、これらの点を考えると、少々注意が必要かも知れない…それは「ピッキー」感が、否めないからである。何れにせよ、詳しい結果はウェブサイトのセール結果を参照して頂きたい。

何時もの様に、中国美術のマーケット・パワーに比べての、日本美術の「勢いの無さ」に落胆した後は、次の顧客の元へ。

此処では、幸いにも或る「個人コレクション」を観ることが出来た。それなりのクオリティなので、是非とも欲しい作品群である…頑張らねば!

夕方には、3月のニューヨークでも大変御世話なった、「白金アート・コンプレックス」のLギャラリーを訪ねる。T氏が出て来て旧交を暖め、其処に有った藤原期の素晴らしい「木彫牛頭天王坐像」の事を尋ねた。頭上の牛頭、顔三面も良く残り名品である…ウーム、欲しい!

その後T氏に連れられ、階下の現代美術ギャラリー、「NANZUKA UNDERGROUND」へ。

T氏に南塚氏を紹介されたので、ニューヨークでも話題に為っては居たものの、見逃してしまった「破滅ラウンジ」と、序でに「カオスラウンジ」の事を、ここぞとばかりに尋ねる。

南塚氏に拠る、PC画面とそのイメージを使っての説明は、非常に明解で興味深かった…。がしかし説明後、この「破滅」に関して、どうしても腑に落ちない事が1点有り、彼に意見を求めたら、その点に関しては南塚氏も同意見で有ったので、溜飲を下げたのだった。

しかし百聞は一見に如かず、この「破滅ラウンジ」、一度観たかったモノである…南塚氏と彼の仕事に、此れからも期待したい。

「破滅レクチャー」後は、T氏とT氏のギャラリーのYさん、そしてニューヨークでも一緒だった川崎君(拙ダイアリー:「ギフト」参照)と共に夕食へ。

美味しい刺身を食べていると、T氏主宰の「和塾」の世話人の方も合流し、宴会模様。そんな折り、今日が何とYさんの●回目のバースデーだと云う事が判り、お祝い頻り…宴気分も盛り上がる。

初鰹など、旬の刺身やお寿司を頂いた後は、T氏行き付けのカラオケ・バーで二次会。

此処では、骨董界一の「いぢられキャラ」こと川崎君と、この日だけはバースデー・ガールとして、「姫」の称号と、筆者を「執事」として扱う権利を得たYさんが大活躍。

斯く云う筆者も、「孫一、口を慎みなさい!」とか「孫一、お前と云う者は、何でそんなに気が利かないんだろう?」と云った、「お嬢様に叱られる執事」と云う快感を、確りと覚えてしまった(笑)。
唄いまくった末、姫はご帰宅されたが、オヤジ達はもう一件と云う事で、六本木の「ロック・バー」へ。

此処では、昔懐かしいチープ・トリックや、イーグルスストーンズやクイーン等を、皆で力の限り大合唱して、夜中2時過ぎに解散。

「ロック魂」はオッサンになっても不滅…と思いたい(笑)、お疲れの1日で有った。