取材とパーティー、そして「ダジャレ・デザート」。

「9・11」(土曜日)の日の下見会も、この日にしては多忙を極め、そして昨日からは、TBS・BSの「嶌・榊原のグローバル・ナビ」と云う番組の取材が入り、この取材はオークションを含め16日まで続く。

この番組は、毎週土曜日の朝「生」放映している1時間枠の経済番組で、通常は企業のトップ(過去の放送歴を見ると、錚々たるメンバーである)を招き、両キャスターに拠るインタビュー・対談形式の番組らしいのだが、何故か今回は企業のトップでも無い筆者に、白羽の矢が立ったのだった。内容はオークション・スペシャリストの仕事と、オークション・ビジネスの紹介との事…放送は今秋11月20日(27日と2週連続との話も有るが、良く判らない)予定で、その日には筆者が生出演するとの事。下見会中には、筆者の商品説明やVIPクライアントのW氏と話している場面、パーティー中は歓談風景を撮ったり顧客にインタビューしたりと、大忙しであった。

さて日曜だと云うのに、下見会は大盛況。七宝の専門家たちが挙ってやって来ては、マグ二ファイ・グラス等で真剣に作品を観ている。こう云った時に彼らの背後に立ち、話を聞いていると本当に勉強になる。他分野のディーラー達も来社し始め、そして恒例の「サンデー・ナイト・パーティー」も凄い人出であった…オークション前のこの盛り上がり、大変良い雰囲気である。「ボンベイ・サファイヤ」と云うインド料理店のケータリングも評判が良く、グラスの音と喧騒と共に「エイジアン・ウイーク」の雰囲気を盛り上げる。

パーティーでは、久々に会う顧客や美術館関係者、学者、友人達と四方山話。疲労も有って8時過ぎに切り上げると、行きつけのチェルシーのイタリアン「B」へ。カウンターには、友人で常連のファブリック・デザイナーMontyがいて、零れそうな笑顔で我々を迎える。日曜だと云うのに、店内は恐らく「ファッション・ウイーク」の人々と思われる客や、常連達で大混雑…流石「B」である!

牛タン、そしてタコのアペタイザーを頂いた後は、「ボッタルガ、海老とフェンネルのスパゲッティ」。ハーフ・ポーションで頼んだにも拘らず、一口食べたらもう死ぬほど美味く、仕舞いには替え玉(お替りでした:笑)を要求した程だ。今回のこの「ボッタルガ」は、その適度な塩味とプリプリノ海老、シャキシャキのフェンネル、そしてパスタを食べ終わった後に皿に残ったソースも、パンで「一滴残らず」掬い取り食す。断言するが、此処何年でも最も旨いパスタの一つであった…本当に素晴しい!!

そしてメインをスキップしてのデザートだが、実は昨日タルトが2種類有ったらしく、カウンター内のS氏に「『カンチョウ』か『ワタクシ』のどちらになさいますか?」と訳の判らん事を聞かれる…一瞬意味が判らなかったのだが、「ダジャリスト」のS氏の事、待てよ…と考えたらピンと来た。要は「無花果(イチヂク)」と「洋梨(用無し)」なのである(笑)。非常に品の有るダジャレだったが(笑)、どちらのタルトにするか決めかね、パティシエの元に赴き尋ねると「無花果がお薦め」との事だったので、「カンチョウ」の方を頂いた。当然、「スッキリとした」味わいであった(笑)。

後2日でオークションである。