「釣り」と「ボクシング」。

突然だが、最近神保町の家の近所に出来た、「STYLE'S CAKES & CO.」のタルトに夢中で有る。

ご夫婦で開いたと云うお店は小さいが、手作りの「焼きフルーツ・タルト」、「バナナ・チョコパイ」やキッシュ等、何れを食べても非常〜に美味い。タルト地のサクサク感とパイ地のパリパリ感、控え目な甘さ…全品制覇を前にニューヨークに帰るのが、死ぬ程残念である…近くにお越しの際は、是非お試しを!

しかし其れに付けても、日本の政治家は本当に酷い。
いい加減「世襲代議士」を整理せねば為らないのは云う迄も無いが(後藤田を見よ!)、特に親父も親父だが息子も息子、石原伸晃の「集団ヒステリー発言」には、開いた口が塞がらない。

自分達自民党が、半世紀以上も国策として推進して来た原発が重大な事故を起こし、甚大な被害を受けている日本国民が、そしてそれを見た他国民が「反原発」を叫ぶ事等当ったり前の事で、事故を呼んだ行政に対して満足な謝罪も現政権への協力もしない人間が、どのツラ下げて「ヒステリー」等と云えるのだろう!あんな政治家には、バパお得意の「天罰」を下すべきである…怖かったら、パパに守って貰いなさい(笑)。この親子に、日本の教育の低レヴェル化を当に見た気がした。

我が国がこんな状態だから毎回そうなのだが、日本に来る前1週間前位から「あぁ、早く日本に行きたい!」と思い、帰国後10日間は「あぁ、日本って良いなぁ…」と思っていても、滞在10日を過ぎる頃から何と無くイライラして来て、2週間もすると「1日でも早くニューヨークに帰りたい!」と思うのだ。

そして今回の「イライラ日本滞在」も、後丸一日。

今回の出張は誠にタフなスケジュールで、心身共にボロボロで有る。日本に来てからの香港往復、関西と東海地方に3往復ずつ…移動「時間」もそうだが、「距離」が大層体調に響いている。

実際ここ数日もかなり忙しく、著名近代美術家の曾孫さんを訪ねてコレクションを見せて頂いたり、超VIPクライアントとのランチ、夜は夜で、友人の禅僧やG大のF先生達と、典型的「下町居酒屋」で飲んだり語ったり。

そして昨日は昨日で、朝8時の新幹線で「最後の」関西出張…身体は悲鳴を上げ捲っていたが、その甲斐有って、20点に及ぶ個人コレクションをゲット!商談成立後は、顧客と「フカヒレ麺」ランチを済ませ、速攻で東京に戻る。

東京駅からはタクシーを飛ばし、リニューアルしたキャピトル東急ホテルへ…大学時代の同級生Mの依頼で、彼の顧客でアートに興味を持っていると云う或る実業家夫妻に会い、マーケットとオークションの話をする為で有った。

打ち合わせ場所と為った、もう30年近く通っているキャピトルの名物カフェ「オリガミ」には、定番と為っている「パーコー麺」や「ナシゴレン」等の面白いメニューが有り、此の時も「お食事を」と云うお誘いを頂き食指が動いたのだが、残念ながら夕食の先約が有ったので、大好物の「ジャーマン・アップル・パンケーキ」だけを頂く事に…ご心配無く、オトナな筆者は、「昨日は」アイスは付けませんでしたから!(笑)

実業家ご夫妻とは90分程お話し、キャピトルを後にすると早速ディナーへと向かう。

昨晩のディナーは、久し振りに気の置けない友人達と。メンバーは、ジャズ評論家・著作家のO氏、公営放送U女史、作家H氏と美しきHさんのご夫婦、そして筆者の5人である。

場所はH氏推奨の「沖縄懐石料理」の「T」…只の沖縄料理では無い所が期待大だったのだが、ミミガーやゴーヤ等沖縄の食材を使った創作料理の数々は、思ったよりもサッパリした味付けで、大変美味しかった!
話題は当然震災復興、出版業界の未来、中国マーケット、日本人のリテラシーの低下等、ダウン系の話題の多い中、メンバー中に明るい話題も有り、食事も和気藹々と進んだが、最終的に最も盛り上がった話題は、何と「恋愛必勝作戦」に就いてだった(笑)。

激論の末、作家、モデル、ジャズ専門家、キャスター、オークショニアの全員が激しく一致同意したのは、
「恋愛とは『釣り』で有り、『ボクシング』で有る。」

と云う事だったのだが、其れがどう云う意味かは、読者のご想像にお任せしよう(笑)。

明日、ニューヨークに戻る。