全ての女性は人智を超越した、生まれついての女優で有る:「ルーシー」&「ゴーン・ガール」。

寒いニューヨークへと帰って来た。

因みに昨日は小雪が舞い、今朝は「SingLe digit」…「(華氏で)一桁」の気温の意味だが、摂氏で平たく云えば−13℃…ニュースでは「Once in generation cold」(!)と呼んで居る位だから、やってられない(涙)。

そのアメリカでは、ISILに拘束されて居たアメリカ人女性がヨルダン軍の空爆で死亡したニュースで持ち切りで、当然イスラム国の「inhumane」な行いに非難が集中する訳だが、この様なインヒューメインな行いの数々をこれだけ見せられると、人類史上インヒューメインな事が須らく「human being」に因って為されて居るが故に、インヒューメインな事こそが実はヒューメインなのでは無いかと思い始めた僕は、気が狂って来たのだろうか?

そしてもう1つ気に為って居るのが、世界の国家の「報道の自由」度ランキングで、日本が61位だと云う事だ。

安倍政権誕生前の2009−11年の順位は17・11・22位で、誕生後の12ー14年が53・59・61位。因みに第一次安倍政権時(2006年)は51位でその前後が37位だから、安倍総理が報道管制政策を取って居るのは明らか…時代逆行も甚だしく、恥ずかしい。

さて、酷い時差ボケを従えて働くのは地獄の苦しみだが、如何ともし難い…そして、その苦しみは何時の日か報われる、と信じなければとても遣って居られ無いが、半世紀の間生きて来た僕が今でも信じても信じ切れないのが、女性と云う名の生物で有る(笑)。

そんな想いの中、ニューヨークへ戻るANA1010便でその女性が、いや「人智を超えた女性」が主人公の話題の映画2作品を観た…その2作品とは「ゴーン・ガール」と「ルーシー」。

(注)今日のダイアリー、ここから先は少々「男性向き」ですので悪しからず…。

先ずは「ルーシー」…大好きなリュック・ベッソン監督・脚本の2014年度作品で、ビッチーなルーシー(スカーレット・ヨハンセン)が韓国ギャングに下腹部に麻薬を埋め込まれ、運び屋にさせられるが、途中で袋が破れて薬が体内に浸潤、通常人間が10%も使って居ない脳が極限迄活性化され、「スーパー・ヒューマン」に為ると云うアクション映画だ。

フィフス・エレメント」の様に、「スーパー・ヒューマン」の主人公が女性で有る処が如何にもベッソンらしいが、本作では一寸オツムの弱そうな娘が「スーパー・ヒューマン」化し、彼女を嬲り者にした男共を片っ端からやっつけて復讐するのがミソ。

人間が「超越(スーパー)化」する可能性を男女で比べれば、明らかに女性のそれが男性より高いに決まっていると僕は思うので、この物語の展開自体妙に納得出来るのだが、その理由は女性が持つで有ろうこの「超越の可能性」が、云い替えれば女性特有のヒステリー体質、或いはトランス体質にこそ有るのでは無いかと僕は睨んで居るからだ。

主人公ルーシーが最終的に人間性を喪って仕舞い、自分をコントロール出来なく為るのも女性ならではで有って、そのコントローラブルかアンコントローラブルかの紙一重の状態に、女性の持つ「火事場の馬鹿力」や巫女の「憑依」的超越才能の開花の秘密が有る様に思う。

そして「ゴーン・ガール」…此方はデヴィッド・フィンチャー監督の新作で、主演のロザムンド・パイクが本年度のアカデミー主演女優賞候補に為って居る、大ヒット・サスペンス。本作は作家ギリアン・フリンのベストセラー小説の映画化だが、脚本も作家本人が担当して居る事も有って、驚愕の物語の展開が何しろ素晴らしい。

その主人公役の妻エイミー(パイク)は、恐ろしくも狡猾に全てを捏造し演ずる、謂わばトランス状態に有る天才女優的にイッちゃってる女性として描かれ、女性と云う生物が生まれながらに持つ小悪魔性(この役には「小」は全く必要無いが…嘆)、女優性や娼婦性の象徴として存在する。

彼女の様な「目的の為には手段を選ばない」と云う精神状態は、詰まりはヒステリー状態な訳だから、その思い込みは或る種の観念的憑依状態に有り、上に述べたルーシーと同様に、巫女やシャーマン等の女性性に深く係わって居るのでは無いだろうか?

この「ゴーン・ガール」は、男を女性不信のドン底に突き落とす恐ろしい映画だが、昔から巷間で云われる「全ての女は女優で有る」と云う真実のみならず、因果応報、そして「女優」に躍らされる男が如何に無力か、と云う事を知らしめられる。

で、今日の結論としては(そんなモノは必要無いのだが)、今回機内で観た2作品の主人公ルーシーとエイミーは確かに人智を超えた女性だが、モンスターで有ると同時に女優でも有る。そして、その女性と女優との境界線は有って無きが如しで、男の眼には常にファジーで見え辛く、ややこしいので十二分に気を付けねば為らない、って事だろうか?(笑)

男として生まれたなら、一度は女性の小悪魔性に振り廻されたり、女優性に騙されたりするのも一興…等とはとても云え無く為る、恐るべき2作品でした…。

Happy Valentine's Day, tomorrow ! (笑)