「地獄茶会」終了。

ヘルズ・キッチンに住んでいる事と、我が庵を「地獄宮殿」と自嘲を込めて呼んでいる事も有って、昨日の茶事を「地獄茶会」と名付けた。客は4名(内、プロ1名)+1名(半分半東役)で、「一応」食事(会席)、濃茶、薄茶の席分けとした…のだが、ハッキリ云って死ぬほど大変だった。

人生初の「茶事」で有ったのだが、皆様の御蔭で無事終了。シャンデリアの下、友人の今は亡き(と云っても帰国中なだけだが:笑)村治奏一君のギターCDを掛けながらの茶事も、中々乙な物だった。

やはり茶会はメンバーに因り、道具組みなどは二の次。古い茶道具を殆ど持っていないので、現代作品で統一、少し西洋のモノも混ぜてみた…床にメイプルソープの花(蘭)、ルーシー・リーの茶器(元はミルク注ぎ)等々である。

妻の目は3日程前から三角になって来ていて、料理の大変さが窺えたが、それも醍醐味の一つ。会席は無理なので、お客様には大皿料理を回し取りして頂いた。客の中にお二人NYを去る方がいらっしゃたので、薄茶の茶杓は「幾山河」銘の付いた、海田曲巷氏作の物を使用。若山牧水

「幾山河超え去り行かば寂しさの 果てなん国ぞ今日も旅する」

という歌から取られた銘で、節が3つ有り、それが山の景色になっているスグレモノで、今回の茶事のコンセプトにピッタリなので使う事とした訳だ。

何れにしても、何とか終了。次回は・・・無いかも知れん。今週末もロックフェラーの別荘にての茶会出席予定。