ANA009便にて。

今日東京にやって来た。飛行機は結構混んでいて、JFK空港では「AKB」(もしくはファンか)らしきカワイイ少女達も数人見かけた。

旅が多く、しかも機内で殆ど眠れない筆者に取っては、機内の楽しみと言えば食事と映画・ヴィデオ位のモノである。今日の映画のラインナップはイマイチだったのだが、その中で先ず「ダ・ヴィンチ・コード」の続編とも謳われる、「天使と悪魔」を見た。犯人が途中で予測できてしまうのが、甚だ残念だったが、スピード感のある展開。もう一本頑張って見たのは、邦画「ハゲタカ」。これは金融ド素人の筆者には勉強にはなったが、映画と呼べる「アート」ではなかった。

がしかし、感動を新たにする収穫も有った。先ずはヴィデオ・プログラムお馴染み「BEST HIT USA:タイムマシーン・スペシャル」での、ロバート・パーマー「ADDICTED TO LOVE」。

このPVはネクタイ姿のパーマーが、バックバンドに扮した、かなりセクシーで綺麗だが全く無表情のモデル達を従え、只単にカメラに向かってシャウトするだけの構成。がしかし、久々に観た奴の眼は確実にイッちゃっており(オーバードースでの死去も頷けるか)、パーマー、モデル共「色気」満点で超カッコ良かった。

ナビゲーターの小林克也氏に拠ると、元々パーマーがこの大ヒット曲を歌った理由は、当時既に大スターだったDURAN DURANがヴォーカリストとして尊敬していたパーマーに、この曲を歌わせようと企画したからだそうだ。

余談だが小林克也氏曰く、MTVはMJの「THRILLER」を、「見るに耐えぬ酷い作品」という理由で当初オンエアを拒否、レコード会社EPICの強硬な圧力に因ってやっと放映されたとの事。世の中解らないモノである。

そしてもう一本は、1979ー80年放映、松田優作主演のTVシリーズ探偵物語」である。

筆者はリアルタイムで見ているが、この番組は本当にスゴい。ANAがこの番組を、今時如何なる理由で機内プログラムに入れているのか定かでは無いが、筆者にはANA社内に「工藤ちゃん」の大ファンが居るとしか思えない。流石である・・・。

この番組は、例えば村川透が監督をしたり、脇役も成田三樹夫や竹田かほり、ゲストもクセの有る役者ばかりで、しかも主題歌はSHOGUNと、かなりアート入っているのだ。今回機内で見た回の中でも、工藤(優作)が古物商に聴き込みをするシーンで、古物商は工藤に「ヴィスコンティ」の素晴らしさを、その作品名(山猫、イノセント等々)を並べ立てて滔々と語るのだが、最後にイライラした工藤が、「お前、『ベニスに死す』観てねえだろ…あのダーク・ボガードが最高なんだよ!」と怒鳴ったりするのだ…何という恐るべき「コメディ探偵番組」なのだろうか!

皆様も「探偵物語」、是非一度お試し下さい。孫一のオススメです。