近江の一日。

昨晩、叔母の「お別れ会」の後に、再び今度は妻と京都入り。今回は全くのプライベートで、友人カップルとの小旅行である。

京都に着くと、早速食事に木屋町の「H」へ。ここで先に京都入りしていた、友人のクリエイティブ・ディレクターA氏と彼女のAさんのカップルを呼び出して乾杯、「もろこ」や「すっぽん雑炊」(信じられない位美味い…!)等に舌鼓を打った。
そして今朝、駅レンで車を借り、4人で出発。筆者夫婦は、翌朝早く妻の実家の萩に行く事になっているので慌ただしいが、今回の「近江」小旅行のメインは「紅葉狩り」と、4人の内2人が行った事の無い「MIHO MUSEUM探訪」、そして勿論若冲作「象鯨図屏風」見学である。

運転はA氏。さて出発前には、Aさんのブームとなっている「グミ」各種や「TOPPO」等の「日本のお菓子」を買い込んでいたのだが、しかし日本のお菓子とは何と美味しいのだろう…四十男2人でドライブ中に完食、女性陣に呆れられたのだった(笑)。

MIHOに行く前に、石山寺に寄る。道中もそうだったが、石山寺も紅葉が非常に美しかった。「石山」と云う位なので、急な階段を登り、先ずは非常に珍しい、日本最古の木造「多宝塔」(国宝)を拝見。檜皮葺の屋根が美しく、建築物としての造形も素晴らしい。再び階段を登ってやっと本堂に辿り着くと、幸運にも本尊の「如意輪観音菩薩坐像」が、御開扉であった。

この平安後期作の「如意輪観音座像」が、これまた本当に素晴らしい仏様で、一同大感激!その他「塑像蔵王権現」の「心木」も珍しく拝見したのだが、唯一残念だったのは、展示されていた当寺所蔵の「石山寺縁起絵巻」が、レプリカだった事。こう云うのは断じて許せん(怒)。宝物館の入館料も払ったのに…。「レプリカ問題」は拙ダイアリーでも改めてやりたいが、今は先を急ぐ。拝観後は、近くのベタな店で琵琶湖名物「蜆飯&蜆汁」のランチ。思ったよりもかなり美味しく、此処でも一同感動(笑)。

石山寺を後にし、A氏の快適な運転で、MIHOに到着。筆者は既に観ているが(拙ダイアリー「平安若冲製『ロミオとジュリエット』」参照)、新発見の「象鯨図屏風」を皆で観る。屏風の前でA氏もAさんも妻も、皆呆然…当然である!しかし何度見ても、この「象鯨図屏風」は素晴らしい。国宝にすべきであろう。

MIHOに閉館迄粘り、ホテルにチェックイン後は、御待ちかねのディナー・タイム。今晩は、MIHOの学芸員のO氏に教えて頂いた、辻惟雄館長もいらっしゃると云う、石山唐橋近くの近江牛専門店、「松喜屋」さん。オーダーを決めるのに、15分以上4人で「すったもんだ」した挙げ句頼んだ(「注文の多い料理店」か!仲居さんマジ困ってました:笑)、すき焼二種(ロースと赤身牛)、ステーキ二種(ヒレとロース)、牛刺しトロ握り、ステーキピラフ迄「全て」旨く、皆大大満足。今日は尿酸値の事は、云いっこ無しで…(笑)。

何はさておき、眼も胃袋も満たされた、超幸せな「近江の一日」でした。