合言葉は「うそっ。」。

昨日は、朝からまた「顧客詣で」。或る処で室町末から江戸初期に掛けての、素晴らしい「狂言面」数面を観る。

クオリティ、来歴共に素晴らしく、展覧会歴も有り、是非とも出品頂きたい作品群で有った。

その後、夕方に松濤で顧客に会う迄時間が空いて居たので、予てよりランチの約束をしていた「同士」と待ち合わせ、一部の人に因り、「孫一は『この展覧会の為』に帰国したらしい」と云う、誤った情報が流されたりもした(笑)、渋谷パルコ・ファクトリーで開催中の「蒼井優展 うそっ。」へ。

此処で注意報。今日のダイアリーの此処から先、「『反』優ちゃん」の方には、読む事をお薦めしない…非常に不愉快な気分になる可能性がありますので(笑)。

さてこの展覧会は、蒼井優ちゃんの持つ独特の「空気感」を、「うそっ。」と云うテーマと「飛び出す」と云う仕掛けで、「ポップアップ・ブック」と「展覧会」、「映像」を連動させて表現するプロジェクトである。

この展覧会で面白いのは、来場者は入り口で靴を脱ぎ、渡される「3Dメガネ」を掛けて観賞する事である…しかし、大の大人の男2人が、ポップなメガネを掛けて、ニヤニヤしながら優ちゃんの「飛び出す」写真やビデオを観ている姿は、何とも不気味で有った…。

と、思われるだろうが、我々「優ちゃん会会員」は、その辺「大人」として、決して抜かりは無い(笑)。内心本当は「ウォー、優ちゃん、カ・ワ・イ・イ!」とパルコの中心で愛を叫びたいにも関わらず、恰も見学に来た「クリエイター」の如く振舞い、「映像、中々良く出来てるよね…」等と、会場の床にペタンと座ってモニターを観ている女の子達にわざと聞こえる様に、非常に「冷静に」話したりしたのだった(笑)。

会場は小さく物足りないが、コンセプトとしては優ちゃんの「部屋」に上がり込んだ感覚か。しかし映像は非常に良く出来ていて楽しめるし、「ポップアップ・ブック(飛び出す絵本)」は、今まで見た事の有るモノの中では、最高クオリティの作品である。この辺は、アート・デザイン感が売りの我らが優ちゃんらしく、頷けるショウで有った。

パルコを後にし、「現代の『浮世絵当世美人』の優ちゃんは、何故にあれ程カワイイのか」を語りながら、「同士」と原宿の太田記念美術館へ、「生誕250年記念 北斎とその時代」展を観に行く。

北斎とその周辺の絵師の、肉筆・版画・版本等を観賞した後は、学芸員のH氏と今月13日に開催される「国際浮世絵学会」の事等を話して、館を後にした。

名残惜しくも、此処で「同士」に別れを告げ、顧客の元に走る。今回は刀を数振拝見したが、近々他の作品も見せてくれそうだ…非常に楽しみである!

そして夜は、その顧客とディナーへ。出掛ける時、偶々観世のお家元をお見掛けしたが、また少し痩せられた様であった…が、此れは余談。

さて昨夜の夕食は、代々木上原駅前の寿司屋。此処は驚く程昔懐かしい感じで、素朴な店作り、独活酢味噌合えや白魚の唐揚げ等の豊富なツマミ、今の気取った寿司からは考えられない、素朴で旨い寿司を出す…あぁ、旨かった!

その後ジャズ・バー、「相撲部屋」と呼んでも過言では無い「太ったホステスしか居ない」カラオケ・バーを経て(因みに、太り「気味」、では無い。そして此処はマジにスゴい…一見の価値があるし、マニアにはタマランと思う:笑)、銀座に移動し、最終的に並木通りの美人ママの店に到着。深夜2時過ぎ迄唄いまくり、やっと解散。

帰宅しベッドに倒れ込むと、何と枕元に優ちゃんが立ち、「孫一さん、お疲れ様!」と微笑んだ気がした…がしかし、それは「うそっ。」で、実際微笑んでいたのは、枕元に有る写真立ての中の、「反優ちゃん会会長」こと我が妻で有った…合掌(笑)。