気がつけば、一年。

すっかり忘れていたのだが、このダイアリーを始めたのは去年の6月12日で、何と一年が経過してしまった。

前にも書いたが、このダイアリーを書き始めたのは、大学時代の友人で現在独立編集者の中丸謙一朗君と、作家島田雅彦氏のせいである(詳しくは、拙ダイアリー「年の終わりの『感謝の辞』参照)…今では毎日更新しないと、不安で夜も眠れない…そう、貴方たちのせいですから(笑)。

記念すべきダイアリーの第一回目は、日本発ANA10便内のビデオ番組「Best Hit USA:Time Machine Special」で観た、レニー・クラヴィッツのPVが余りに格好良かったので、その事を書いた。がしかし、その直後に結局チケットまで買ったレニーのコンサートには「腰痛」で行けず(笑)、何とも情け無い思いをしたりもした。

振り返れば、色々勝手に記してきた物である…。日本・東洋・西洋を問わず、古典・近現代、プロ・アマも問わず、「アート」と一口に云えども、美術(絵画・彫刻・版画・書・陶磁器・彫刻・武具甲冑、インスタレーション)、音楽(ジャズ、クラシック、エスニック、ロック、J-POP、ソウル・ファンク、ライヴ・CD・PV)、パフォーマンス・アート(ダンス、演劇、映画、オペラ)、古典芸能(能、歌舞伎、日本舞踊、落語)、文学(小説、詩、随筆、評論、和歌)、総合芸術(茶道)、建築、デザイン、訪問記(美術館・博物館の展覧会、茶事、ギャラリー、ARTIST STUDIO、顧客宅)、食(レストラン、パーティー)、そして何よりも蒼井優、もとい、アーティストや顧客、友人達との「アートを巡る会話」…「アート」は人を介さないと存在し得ない、と云う事なのだ。

一年間書き続けて来れたのは、単にこれら全ての、「出会った『アート』と『人』」の御蔭である。そして、今でもこのダイアリーは100%自分の為の、自分が出会った『アート備忘録』と考えて居るが、読んでくれている人々が居ると云う事実も、時たま「筆者は」等と記している事で解かってはいる、と解かって頂ければ幸いである。

物事続けてみる物で、雑誌での連載の依頼も頂いた。未だ2回終了したばかりだが、公の人々の眼に触れる文章を書く、と云う貴重な経験を与えて頂いた、講談社「セオリー」編集部の新井氏に、この場を借りて感謝の意を表したい。

そして何よりも、暇で仕方が無い時に、そして飽きずに「画像イメージ」の一切無いこのダイアリーを読んで下さっている方々に、お礼を申上げる。画像が無いが故に、想像力が養われたり、「調べる」癖の付いた方がいらっしゃれば、本望だが(笑)。云う迄も無いが、此方も相当勉強させて頂いた…感謝である。

最後に、特に蒼井優ちゃん、もとい、このダイアリーを書き始めた事に因って外出が増えた事を手放しで喜んでいる、反優ちゃん会会長こと我が妻、を初めとする叱咤激励してくれた方々に、「歌舞伎口上」を以て御礼申上げたいと思う。(「芝翫」風に読んで頂ければ幸いであるが、七代目中村芝翫を知らない人は、直ぐ「GOOGLE」する様に。)


口上
桂屋の孫一で御座いまするぅ…。(待ってました!)
この度はこのダイアリーも、何と一周年を迎えさせて頂きました…。
この孫一、これ程長く書き連ねられましたのも、単(ひとえ)に皆々様の御蔭、誠に有り難く、御礼申上げ、奉りまするぅ…。
つきましては、今後この孫一、より一層の精進をさせて頂きますに因って、尚一層の御贔屓を頂戴致したく…、
隅から隅まで、エッ、ズズ、ズイーッと、御願い(おんねがい)奉りまするぅ…。(桂屋!五代目!)