ムチムチで、サラサラな私。

昨日は、ウチの若いの(ヤクザか?:笑)を連れて、地方出張。

新幹線を降り、顧客と駅での待ち合わせだったが、何はともあれ、先ずお昼。絶妙な旨さの「ぶっかけかき揚げ軋めん」を食した後は車で移動、その顧客の素晴らしいお宅で屏風を拝見する。

非常〜に珍しい画題の、風俗図屏風一双が運ばれて来たが、状態も良く、来た甲斐が有った!と思える作品であった。その他幾つか作品を拝見し、顧客宅を後にする。

仕事を終え、東京にとんぼ返りし、一度家で着替えると、帰りの新幹線中で思い付き、急遽企画した食事会の為に、今度は新宿へと向かう。

昨晩のメンバーは、ニューヨークの友人で、ドイツ人現代美術家のI、若手キュレーターのNさんとS君、そして我等地獄夫婦。S君ご指定の台湾料理屋「A」は、新宿駅から徒歩1分、「ポルノ映画館」(う〜む、懐かしい響きだ…)の隣の雑居ビル(この響きも懐かしい)の3階と云う、新宿ならではのロケーション(笑)。

台湾屋台料理のお味はと云うと、これがマジ旨い!小籠包、福建炒飯、ピータン、エビチリ、ナス、里芋、蒸しタン等を、ビールやラオチュウでガツガツ頂く…勿論筆者は烏龍茶だが…お陰で昨日出た「恒例」の血液検査の結果でも(筆者は、日本に来る度にしている、「血液検査フェチ」なのである:笑)、「コレステロール」だけ少々高目であったが、「中性脂肪」、「血糖値」共に完璧正常値でした…要はこの孫一、ムチムチしかしサラサラ、と云う事だ(笑)。

食事中の話題はと云えば、S君が最近訪れたアルメニア、Iが今名古屋に呼ばれて制作しているインスタレーション、日本国(東京都)の文化芸術振興に関わる組織的不備、モスクワの街の危なさ、「瀬戸内」で展示中のアートのクオリティ、Iが若かりし頃アシスタントをしていた、寛容なるナム・ジュン・パイク、最近有りがちな「アート・クラスタ」の不毛迄、ブッタ切り…英語と日本語、時折ドイツ語が混ざり合っての会話だったが、S君、相変わらず飛ばしてました!。

デザートのライチ、胡麻団子も食べ終わり、時計を見ると11時過ぎ。「今日は公共交通機関で帰ろう」と云う事になり、お会計を頼んだのだが、チェックを見て皆ビックリ、あれだけ食べて飲んで、お一人様3200円!恐るべし「A」、唯一文句が有るとすれば、キッチンが狭く料理が出てくるのが遅い事だ…此処だけが、「台湾」らしからぬ点か(笑)。

再会を約束し、店前で解散。中央線でお茶の水に帰り着いたが、あれだけ飲み食いしたのに何と無く物足りなく、家から徒歩2分に在る、神保町のベルギー・ビール・バー「B」へ。昨日の「B」は珍しく空いており、呑みながら元ミュージシャンの店長や常連のD君と、「INCEPTION」等についてお喋りをする。

この「B」は、24年もの歴史を持ち、客層もアーティストやデザイナー、編集者等ウルサ方も多いが、気の合った客同士が友人に為ったりして、その気取った「壁」の無い、店や店長の雰囲気も、何処か日本離れした感じで、大変ヨロシイのだ。黒板メニューに在る「たんぽぽオムライス」に、多大なる未練を残しながら、1時前に退散する事とした。

酷暑の中の出張帰り、暑さと疲れでバテていたが、気の合う友人との食事や会話、屈託無い爆笑声は、その疲れを劇的に癒してくれる。

持つべき物は、良い友と良い店である。