Let's Study Stones Together!

大仕事の終わった昨日は、両親との食事の為に、久々に実家に帰った。

国立駅から家に向かって歩いていると、向こうからお隣のSさんが歩いて来て、ビックリ。挨拶すると、彼女はニヤッとして「読んだわよ〜!」と云う。「何をですか?」と聞くと、「ブログよ、ブログ!」と嬉しそうに云う。

何と!…聞くと、或るレストランを検索していたら、ニューヨークの人がそのレストランに就いて書いていて、名前が変わってるなと思って読み続けたら、筆者だと確信したそうだ…本当に悪い事は出来ないものだ(してないけど:笑)。

実家からの帰り、途中下車してお墓参りを済ませると、今度は恵比寿に向かう…山種美術館で始まった「ボストン美術館 浮世絵名品展」を観る為である。

館に着くと、かなりの混雑に驚く…と同時に、こんなに「浮世絵好き」が居るのなら、何故もっと浮世絵が売れないのだ!と、商売柄憤慨もした(笑)。

肝心の展覧会はと云うと、展示されていた殆どの版画の「状態」が、何しろ素晴らしい。これは、流石「ボストン」と云う事なのだが、歌麿や栄昌作品が特に美しく、昨日摺ったのか?と云いたい位で、以前MFAの収蔵庫に研究の為に訪れた父に附いて行き、「スポルディング・コレクション」を拝見した時位の驚きであった。色と状態の良い浮世絵を観たい方には、超お薦めの展覧会である。

そして「色」を堪能した後は「食」と云う事で、夜は知り合いの音楽評論家、小川隆夫さんとHさんのお二人と渋谷でディナー。小川さんとは作家の平野啓一郎さんを通して、またHさんとは今回が初対面だったのだが、此方もニューヨークに関わる、数々の不思議なご縁を通して繋がった方々である。

音楽から「健康管理」迄話題の出た、楽しいイタリアン・ディナーの後、「色」、「食」と来れば、次は「音」と為る事は必然、駒場東大前に在る「Orchard Bar」に場所を移し、小川さんの「ONGAKU ゼミナール」(詳しくは小川さんのブログ参照→http://mblog.excite.co.jp/user/ogawatakao/?guid=ON&_s=778d073242373d995cc9b5f0bf6cc0f3)に初参加。

この「ONGAKU ゼミナール」は、バーで飲みながら、小川さんがその日のテーマに沿って選曲した曲と、レクチャーを聴きながら学べるカジュアルな「授業」で、第29回を迎えた昨日のテーマは、「『60年代音楽』シリーズ第9弾 ローリング・ストーンズ」。

ストーンズのデビュー曲「Come On」から、「Time Is on My Side」や「Satisfaction」、「As Tears Go By」「Paint It, Black」等の名曲16曲を、自身で掛けながら、ストーンズの歴史や裏話を、小川さんがユーモアを交えた独特の語り口で語る。

例えば、ストーンズのデビュー2枚目のシングル曲(「I Wanna Be Your Man」)は、何とほんの少し先輩のビートルズに依頼されたと云う事、「マリファナの伝搬」は、ビートルズの方が先にアメリカに来ていたにも関わらず、ボブ・ディランストーンズビートルズと為された事(!)、何れ程60年代のストーンズが、ビートルズの「真似」をして来たか、大好きだったマリアンヌ・フェイスフルの事等、「そうだったのか!」的話の連続で、大変面白かった!

そうして昨晩の「Ongaku ゼミナール」は、筆者がストーンズの曲で、誰が何と云っても一番好きな曲「Jumpin'Jack Flash」を経て、'69年の名作「Honky Tonk Women」で終了。

小川さん、Hさんと再会を約して別れ、駅迄歩いて電車に乗っても、頭の中では此れも大好きな「The Bitch Is Back」と「Brown Sugar」が流れ続け、其れこそ「Stones is on my side」…。

そして心の中では、「YES, IT IS!」と、大声で叫んでいたので有った(笑)。