「ノーベル賞作家」VS「あんちくしょう」の対決を望む。

今ニューヨークの街の道は、イーストサイドを中心に大渋滞である。

其れもその筈、「国連総会」が開かれているからで、しかもオバマが「ウォルドルフ・アストリア」に滞在していると為れば尚更…何しろ身動きが出来ない。日本からも新首相が来ているらしいが、此方のメディアの話題にも上らないのがもの悲しく感じる。

その上、この間の日曜日はカナダ人と中国系アメリカ人のカップル、そしてドイツ人と食事をし、昨日はイギリス人姉弟と日本人とディナーを共にしたのだが、話題は必然的に「日本の今後」に為った。が、新首相の名前はおろか、どんなバックグラウンドかも此方ではあまり報道されないし、外国人達ももう日本の首相に等興味が殆ど無いのだ…これでは本当に先が思いやられるが、自業自得なのだから、仕方が無い。

さて、東京で「さようなら原発」と云う大集会が催され、6万人(!)が集まったと云う記事を新聞で読んだ。此れは非常に重要且つ心強い事で、これだけの数の日本人が今、「脱原発」を考えていると云う証だと思う。

そしてその集会に大江健三郎氏の姿が有り、演説をした事に非常に共感を覚えるのだが、その全文をこれも新聞で読んだ。

それは非常に判り易く、小難しい言葉も一切無い、誰が聞いても理解出来る素直な文章で、何処かの党の幹事長や、その父親である「推進派」の「あんちくしょう」(拙ダイアリー:「絶対に勝たせてはいけない、『憎いあんちくしょう』」参照)等は、ご自身の今後のスピーチの参考にされるが良いと思う。

その上で、この期に及んでは、その「作家」で有られる「あんちくしょう」は、大江氏との直接対談(若しくは「討論」)を言論者としてすべきで有るし、文芸誌はそれを至急企画し、公開すべきで有ろう。

そして大江健三郎氏には、その作家人生の「遺言」(拙ダイアリー:「大江健三郎キース・ジャレットの『TESTAMENT(遺言)』」参照)として、この討論を是非実現して頂きたいと、強く願うのである…集会に来なかった、残り1億2800万人の日本人を目覚めさせる為に。