冬の花火。

日本も寒くなって来た。

そして年末年始は、ニューヨークで過ごす予定の筆者の日本滞在も、後5日程…仕事も遊びも、大詰めで有る。

今回の滞在中最後の日曜日は、最近娘さんが産まれた作家H氏夫妻宅を、キャスターU女史、写真家S氏と共に、お祝い訪問。

H氏が出迎え、暫くすると、産後も相変わらず美しい奥様のHさんと、何とも可愛い生まれたてのRちゃんが登場!

さて誕生12日目にして、もう既に二重瞼でおちょぼ口、将来美人に為る事間違い無しのRちゃんの「名前」は、何と我々が訪問するほんの数時間前に決まったそうだ。

「作家」が自分の娘に付ける「名前」に、当然皆興味津々だった我々だが、この「R」と云う名前は、「聞く」と外国でも通用する音を持ちながらも、「見る」と東洋美を感じさせる、美しい漢字が充てられている。

そしてこの名前は、「女の子だった場合は」と云う約束通り、奥様のHさんに拠る「最終命名」だそうで、そう聞くと確かにこの「R」と云う名は、Hさんの様に何処と無く意志が強そうでハッキリとしていて、しかもその「美の継承」を感じさせる名前で有った!

「R」ちゃんがスクスク育つ事を御祈りすると共に、20年後美しく成長し、男達の眼を奪い捲るのを目の当たりにするで有ろう父親H氏の「心の平穏」を、心から御祈りしたい(笑)。

可愛いRちゃんとH氏夫妻にお別れした我ら地獄夫婦は、今度はU女史に連れられ、静岡県の「網代」へと急ぐ…熱海の港でその夜開催される「花火大会」を、U女史の友人が持つ、網代の山頂に在る別荘から観る会、に参加する為で有る。

U女史の同僚の、美しくも聡明な、そして聞く所に拠ると今「人気NO.1アナ」だと云うAさんも品川駅から合流し、我ら4人は熱海迄は新幹線、そしてローカル線に乗り換えて、網代に到着…駅では、その晩のホストである、某外資系金融会社社長のK氏のお出迎えを受けた。

K氏のお宅は当に山の頂上、熱海の街と港が一望出来る素晴らしいロケーションに在るミニマルなお宅で、案内されたリビングには暖炉の火が揺れ、開け放たれたテラスからは、大きな月と夜景の絶景が我々を迎えた…ウ〜ム、週末だけこの家に来ると云うK氏、何と羨ましい生活なのだ!

そのK氏も非常に気さくな方で有ったが、K氏と我々以外の今回のメンバーで有る、スポーツ・ドクターの権威H先生ご夫妻、公共放送女性ディレクターHさんと某民放プロデューサーM氏、K氏の元部下のH氏の総勢10名…皆さん非常にフレンドリーで、会話も楽しく、K氏手作りの料理をワインと共に楽しんだ。

そして8時を過ぎると、テラスから見下ろす熱海の港に、大きな華の様な花火が上がり始め、皆グラスを片手にテラスに集まり、何だかしんみりと花火を眺める。

冬の花火は、あれだけ派手に大玉を上げても何故か切なく、儚い…冬の冷え枯れた空気が、その色彩を際立たせ、大きな音を運ぶにも関わらず、で有る。

年の瀬の「冬の花火」は静かに、しかし染み入る様に筆者の心に染み入り、本当に色々有った今年を振り返らせた。

今年も後2週間と少し、で有る。