ラスト・スパート。

下見会も愈々中盤戦…各国・アメリカ各地からの、重要な顧客達が揃い始めた。

そんな一昨日は午後イチから、日本クラブの講座受講者の為の「下見会ギャラリー・ツアー」を開催。

今回は12名の方に参加して頂き、熱心に作品を観、話を聞いて頂いたが、今回は質問をされる方も多くて、こう云った時には此方も楽しく遣り甲斐が有る。参加して頂いた皆さん、有り難うございました!

夜は夜で、先ずはアッパー・イーストサイドで展覧会を開催している、長い付き合いの「Carol Davenport」のレセプションを訪ね、森田子龍の素晴らしい書の作品等を観る。が、ロックフェラー・センターからその80丁目迄行くのが至難の技で、タクシーで何と50分以上も掛かってしまった。

それは単に「セント・パトリック・デイ」のパレードに拠る道路封鎖の所為なのだが、此方もアイルランド人、A.K.A.「『緑』の酔っ払い」が下見会場に入り込まない様に、玄関にバリケードを廻らせた位なのだから、それも仕方が無いだろう(笑)。

しかしそれでも有難いのは、あれだけの時間乗っても、タクシー代がたったの20数ドルだった事で、ニューヨークの公共交通機関の料金は本当に安い…何処かの某都知事は、何とかの一つ覚えみたいに「オリンピック」等と連呼せず、街作りをそう云う所から始めるべきでは無かろうか。

さて、キャロルと別れて次に向かったのは、79丁目の「ウクライナ・インスティテュート」で開かれた、「JADA」(Japanese Art Dealers Association)のオープニング・レセプション。

この「JADA」は、ニューヨークをベースとする日本美術を扱う業者、Leighton Longhi、Sebastian Izzard、Koichi Yanagi、Mika Gallery、Erik Thomsenが中心と為っている組織で有る。

パーティーは相変わらずの大盛況で、柳氏の青井戸茶碗やセバスチャンの団十郎の摺物等が眼を惹いたが、個人的に筆者が欲しいっ!と思う物は少なく、個人的には少々残念…。

そして、オニの様な数の知人・友人に会った「JADA」のパーティーを後にすると、今度は招待されていた親しい顧客宅での、ディナー・パーティーへと向かう。

この晩のゲストは、古典的能面から「モナ・リザ」や「写楽」等の絵画を3D化した「現代面」迄を打つ、恐るべし面打師山口毘堂氏や、4代続く名門版画家一家の現代アーティストの吉田亜世美さんを始め、日本美術史を教える大学教授Bや明治工芸専門家のF、ディーラーのM、K、T、J、写真家のJ、某美術館学芸員のH等の多彩な顔ぶれで、日本美術を肴に夜中迄楽しい時間を過ごした。

そして昨日はと云うと、続々と重要顧客が下見会に来場し多忙を極めた末、夜はクリスティーズ主催のパーティー

昨晩のパーティーは物凄い人出で、目まぐるしくも重要顧客の顔、顔、顔が揃い、雰囲気は最高…この熱気が、セール迄持ち越される事を切に願うのみで有る。

さぁ、下見会も今日を入れて後2日…ラスト・スパートだ。