長い旅の始まり。

5月21日の朝、「金環日蝕」が日本で視られるそうだ。

そして「日蝕」と聞いて思い出すのは、平野啓一郎氏の芥川賞受賞作。

これを機に再読してみようかと思うが、舞台が中世フランスにも関わらず、何処か「能」的な物をも思わせるこの重厚な純文学作品、未読の方に強くお薦めしたい…実際の「日蝕」のイメージを脳裡に止めた侭読み進めば、更にこの平野ワールドの「深みに嵌まる」事、間違い無しと思う。

さて、我ながら良い加減しつこいが(笑)、講座の最終告知を。

来る今週の土曜日、5月19日、午後1時半から3時の間、ワタクシ孫一(本名でやってます)が「朝日カルチャーセンター・新宿」で公開講座を行う。

講座タイトルは、「特別展『ボストン美術館 日本美術の至宝』―里帰りする日本美術をめぐって」。

この講座は、現在東京国立博物館で開催中(6月10日迄)の上記展覧会関連講座の1つで、海外に渡った日本美術の名品の数々の、流転とその事情、海外と日本でのテイストや評価の違い、日本美術品が海外に有る事の意味等を、本展覧会と筆者のビジネスの現場を通して考える物で、講座料は一般3,570円。

この講座に関するお問い合わせは、朝日カルチャーセンター新宿(→http://www.asahiculture.com/shinjuku http://www.asahiculture.com/shinjuku )迄。

が、ボストン所蔵作品の事に関しては、学者の先生方の話や図録解説の方が数段確かだと思うので、この講座では「ボストン美術館展」の楽しみも倍増するとは思うが、3年前の「大日如来」騒動の裏話やオークション・ビジネスに於ける冒険や神話等、耳新しい、興奮間違い無しの話が聴ける事請け合い…に為るといいな~、と思う(笑)。

皆様の奮っての参加をお待ち申し上げる。

そして筆者は、車窓からスペースシャトルを眺めた末、今JFK空港のラウンジに居る…これから日本ー香港ー日本、そして日本国内各地を含めた、長い旅を始めるのだ。

See you soon in Japan!