世界一下らんメディアが伝えるべき「総選挙」。

昨日、関西出張から戻って来た。

今回も京都・大阪を廻った訳だが、作品が少ない…景気の悪さ、美術品の流通の悪さを実感する。

そんな中、昼は幾つかの作品をゲットしながら、夜は祇園や新地で「●●●活動」しながら(笑)、大阪での夕方には、20年に及ぼうかと云う長い付き合いの顧客に「お茶」に呼ばれた。

以前お邪魔した事の有るお宅は綺麗に改装され、玄関近くの待合と立礼席には見覚えの有る屏風、2階でエレベーターの扉が開くと、其処には露地が待ち受け、茶室へと延びている。

顧客自ら点てて頂いたお茶は非常に美味しく、その後階上で拝見した、素晴らしいピカソダミアン・ハースト等の近現代美術コレクションと共に、忙しい中、至福・眼福の一時を過ごさせて頂いた。

関西からの帰りは、今話題のIT会社社長で「憂国の同志」K氏が、筆者の為に主催してくれた、日比谷での食事会に直行。

10人で盛り上がった食事会の後は、アジア最高業績ファンドのマネジャー、国家金融機関課長、そして政治に詳しい禅僧と帝国ホテルのバーで、閉店迄懇談する。

この日「ヒゲの殿下」が亡くなられた事も有り、話題は皇室の未来と混迷する日本の政治、教育問題等だったが、今一つの大きな話題は、我が国のメディアの体たらくで有った。

しかし何故日本のテレビは、AKBの「総選挙」等にあれ程の時間を割くのだろうか?

AKBなどよりも明らかに重要な事柄を掘り下げて報道せず、あんな下らん「選挙」に貴重な「電力」と時間、金を使う、特にフジテレビの神経を心底疑う。

要は「今日本で視るべき地上波等無い」と云う事に為った訳だが、メディア、特にテレビ番組を作っている人間は、如何に自分達が国民のリテラシー・レヴェルを劇的に下げ、白痴化させている事実を認識すべきで有る。

一昨日の朝の番組でも、大の大人が寄って集って「誰が1位に為るか?」等と話して居るのを見て、反吐が出そうだったが、今朝もフジテレビのアナウンサーが「NHKでも我々の番組映像を使用して居ました!」と誇らしげに云った時、「亡国」の想いを強く持ったのは、果たして筆者だけだったか…。

そしてコンビニに行くと、スポーツ新聞の一面も裏一面も「総選挙」の結果…外国人が、日本の大人が読むべき新聞のこんな有り様を見たら、戸惑い、嘲笑するしか無いに違いない。

先日行われたフランス大統領戦の投票率は、81%強。
3年前の衆院選投票率は70%弱…今日本のメディアが、国民に真剣に考えさせ、投票させ、結果を報道すべきは、絶対にアイドル・グループの「総選挙」等で有ってはいけない。