2012-01-01から1年間の記事一覧

「ゴッドファーザー・オブ・ブラック・ミュージック」から学んだ事。

若松孝二監督が亡くなった…最近交通事故に会い、入院して居たらしいが、容体が急変し其の侭帰らぬ人に為ってしまった。若松監督は日活ロマンポルノ出身で、大島渚の「愛のコリーダ」のプロデューサーとしても知られて居るが、筆者が最も最近観た作品は「実録…

"NYFF50 Diary" Part IV:「仁義」のロード・ムービー。

寒くなった先週末のニューヨーク…裏千家からの「炉開き」の案内と共に、毎日点てて飲む御抹茶の、茶碗から立ち昇る湯気もクッキリと綺麗に見える様に為った。そんな土曜日は、クサマヨイが未だ観て居ないと云うのでメトロポリタン美術館へと赴き、先ずは日本…

「細江英公」レクチャーと、メトロポリタン美術館・武具甲冑部門「100周年記念展」レセプション。

先ずは速報。昨日サザビーズ・ロンドンで開催された現代美術イヴニング・セールで、リヒターの「Abstraktes Bild (804-9)」(→http://shar.es/5RsGC)が2132万1250英ポンド(約26億8600万円)で売却され、現存作家作品のオークション世界最高価格を更新し…

"We had to destroy it in order to save it"@Christie's.

しかし、イチローの「ホーム・イン」は凄かった!あのシーンをニュースで見てハッと思い出したのが、かなり古いが、漫画「ドカベン」の殿馬で有る。殿馬一人は明訓高校打線の2番バッターでセカンド、「秘打『白鳥の湖』」や「G線上のアリア」等を編み出した…

"NYFF50 Diary" Part III:「愛の殺人」と「ワン・パターンの美学」。

山中伸弥京大教授が、ノーベル医学・生理学賞を受賞した!これで日本のノーベル賞受賞者は、19人…何もノーベル賞が正しく世界最高権威とも思わないが、この数はアジア諸国の中でも群を抜いて多いので、我が国は充分誇りに思って良いと思う。新聞記事に因ると…

"NYFF50 Diary" Part II:「本」と「女」の共通点とは。

今日のニューヨークは、最高気温が何と13度…滔々秋がやって来た。そして日本では、名優大滝秀治が逝った。丁度今ニューヨーク・フィルム・フェスティバルに通っている最中なので、観ている作品に老齢の主人公が出て来たりすると、この役を大滝が演じたらどう…

"NYFF50 Diary" Part I:お楽しみはこれからだ!

10月に入り、秋も深まったニューヨーク…今リンカーン・センターを占拠しているのは、今年記念すべき50回目を迎えた「ニューヨーク・フィルム・フェスティヴァル」(NYFF50)で有る。本年の「NYFF」には、個人的にかなり観たい作品が沢山揃っていて、例えばレ…

セバスチャンのバースデー。

セバスチャンに会ったのは、確か僕が未だ半ズボンを履いていた12歳の頃…彼は僕の目の前に現れた、最初の「英国人」だった。出会った時、ロンドン大学の修士課程から文部省の国費留学生として日本に来て居たセバスチャンは、色白で背が高く、凄く痩せていて、…

"Discovering Tatzu !"@Hell's Palace.

超忙しかった先週の土曜日は、先ずは午後イチからジャパン・ソサエティで開催されたシンポジウムへ。このシンポジウムは、同ソサエティで現在開催中の展覧会「Silver Wind: The Arts of Sakai Hoitsu (1761-1828)」の関連イヴェントで、岡田美術館の小林忠館…

色取り取りの、そして「銀色の風」:"Silver Wind: The Arts of Sakai Hōitsu"@ Japan Society。

もう「日常茶飯事」に為ったので、いちいち此処に記す必要も無い程飽き飽きして居るのだが、一応此処は「ダイアリー」なので触れておく。今度は、ミネアポリスで銃乱射事件が発生した。その動機は今回も職場をクビに為った腹いせらしいが、全くいい加減にし…

「憂国」と「幻想」な日々。

あれだけ長かった日も短くなり、朝起きても未だ外が暗い最近のニューヨーク、今週は夜の予定も多い。月曜の夜は、某米美術館学芸員とのディナー後、タイム・ワーナー・ビル地下に在る「ホール・フーズ」のビア・バーで飲んでいた、西野達さんとコウスケ&アネ…

怀念的上海式震惊生日晩宴。

聞く所に拠ると、前回のダイアリーで出るや否やと心配していた達さん(西野達氏)のインスタレーション「Dicovering Columbus」の記事が、達さんの心配を他所に、日本でそろそろと新聞等に出て来て居るらしい…良かった!そして北京市が、日本の作家の作品の…

Tatzu Nishi's "Discovering Columbus" 始まる!

コロンバス・サークルに聳える「コロンブス像」を囲む様に「リヴィング・ルーム」を拵えた、アーティスト西野達氏のパブリック・インスタレーション「Discovering Columbus」が(→http://www.youtube.com/watch?v=ADysOho6H0Q)(→http://www.chicagotribune…

外国人に拠る「冷え寂び」の極致。

オークションも終わり、ビジネスも少しスローには為ったが、アフター・セールやプライヴェート・セールで、バタバタしている今日この頃。そんな昨日のニューヨークは、トルネードの所為で久々の暴風雨…詰まり読書に最適な夜だった訳だが、最近手に入れた、そ…

「砂曼荼羅」が教えてくれた事:「Samsara」を観た。

朝夕がめっきり肌寒くなった、最近のニューヨーク。そして、この秋程この街が美しく為る季節もなく、一面黄色くなったセントラル・パークを散歩したり、摩天楼を離れて、MET別館の「クロイスターズ」を訪ねたりするのは、至福の一時である(因みに未だ色付き…

「桃源郷」の境地。

何ともきな臭い状況に為ってきた。リビアでの米国大使館襲撃で大使が殺害されたのに続き、イエメンでも大使館が襲撃され、チュニジアやエジプト、モロッコ等でも反米デモが過激化している。このデモは「9.11」に合わせて投稿されたと思われる、イスラムを侮…

あれから「11年」…そして、素晴らしき「日本・韓国美術セール」の結果。

「あの日」がやって来ると、また1年が経ったと思う。毎年9月11日の朝、一機目のアメリカン航空機がワールド・トレード・センターに突っ込んだ時間に行われる「Moment of Silence」(黙祷)と、跡地で遺族が順番に犠牲者達の名前を読み上げる追悼式の場面は、…

「善き言葉」、「佳き話」と「良き食事」、そして「よきセール」?

最近、小説家平野啓一郎氏がTwitterでリツイートしていた素晴らしい「言葉」が有る。「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気…

そして、下見会もスタート。

今年の秋の「Asian Week」は、例年より1週間早い。その為、時差ボケも取れない侭下見会のセット・アップを始め、そしてあっという間に下見会が始まる…何とも辛過ぎる展開だ。それにしても、下見会開始前日の木曜日は眼が廻るほどの忙しさで、ランチを食べら…

読書の秋も、スタート。

「Labor Day」の連休も終わり、未だ時差ボケに悩まされて居るが、そうも云っては居られない…金曜から愈々下見会が始まるからだ。そんな今週は、作品展示のセット・アップに追われながら、有力な買い手への個別アプローチや、重要なプライヴェート・セールの…

夏の終わりのクルーズと「テルマエ」の到来、そして「コロンブスの発見」。

酷い時差ボケで、体調がイマイチ良くない。そんな時差ボケの所為で早く起きてしまった朝、ケーブル・テレビの日本語放送でやっていた某都知事出演番組を見たら、益々気分が落ち込んだ。その理由は、都知事の「2020年東京オリンピック招致」に就いての発言で…

機内で楽しんだ「釣り」と「料理」。

気温23度、「極楽」のニューヨークに戻って来た。しかし今朝起きてテレビを付けたら、今度はニュージャージーのスーパー・マーケットで、早朝銃撃事件が発生したとのニュースが…何人が撃たれたか等、詳細は未だ不明だが、「銃『地獄』」に帰ってきた感も否め…

「古代ローマ晩餐」と「木守」。

国立劇場で舞踊公演中の高麗屋が、「奈落」に墜ちた。その昼間、偶々松竹の歌舞伎担当重役と会っていたのでビックリしたが、しかしその時、何故「せり」が下がっていたのだろう?…決して有っては為らない事故で有る。この事故は、染五郎の父親(幸四郎)と娘…

即今。

下見会が終了し、ホッと一息…とは行かず、土曜日は午前中から某顧客宅を訪ね、最近の「収穫」を共に鑑賞。そしてその「収穫」たるや驚くべきモノで、思わず唸る墨蹟・曼陀羅軸から雅楽面、焼夷弾・手榴弾花入、放射能を含んでいる(かも知れない)ガラス玉迄…

歌舞伎に於ける「近代十種競技」。

昨日、エンパイア・ステイト・ビルディング近くで、発泡事件が有り、2名死亡、9名の負傷者が出た。あの辺も普段普通に歩く場所だし、況してや犯行の動機は「職場の恨み」、負傷者の何名かは警官の発砲の「流れ弾」に拠る、と云う実に驚くべき事件だ。こう為…

「具体」の精神。

先週来日した日の事、神保町の家の「宅配ボックス」に荷物が届いていた。何だろうと見てみると、それは森美術館からの大きな厚い封筒で、その表の赤枠には「限定エディション作品在中」と有る…おぉ、来ていたか!それは、今年11月17日から森美術館で始まる(…

「ギョロッケ」とは?

クサマヨイの実家の在る、山口県の萩に行って来た。 何時もながらクサマヨイの家族に歓待され、此れも何時もながら萩の美味しい魚貝類をふんだんに頂いたのだが、食い意地の張っているワタクシは、余りに多種多量の魚介を食べた為、まるで自分の胃が「水族館…

全ての道は、羅馬に通ず。

67回目の終戦の日、LAから日本に入った。着いた翌朝は、恒例の酷い時差ボケで早朝4時前に起きると、暫くボヤボヤした末、5時に為ったのを切っ掛けに神田明神へと散歩に。さて早朝のこの辺りは、中々に面白い。例えば聖橋のベンチでは、こんな早朝から2人のオ…

ホテル・カリフォルニア。

LAには、アプレーザルの仕事で来た。朝早い飛行機でニューヨークを発つと、時差の関係でLAには午前中に着く。何時もならキャリー・バッグ1つの国内出張だが、この後日本に行く為に持った重いトランクが有ったので、預ける為ホテルへと急いだ。ホテルに荷物…

「琳派展」@MET、そして「予約を取らないレストラン」の悲劇。

コロラドに続き、ウイスコンシンでのシーク教徒の寺院での白人史上主義者に拠る無差別射殺事件が有ったばかりだが、一昨日此処ニューヨークではミッドタウンの43丁目と7番街で、ナイフを持った不審者が衆目の中、警官達に射殺されると云う事件が有った。射殺…