2013-01-01から1年間の記事一覧

光と色の「浸透圧」:ジェームズ・タレル@グッゲンハイム美術館。

気が付けば夏は終わり、9月…1年の2/3が終わって仕舞った!そして、夜とも為ればジャケットも必要な、涼しいニューヨークに戻ってから1週間が過ぎたが、最近最も印象に残ったニュースはと云えば、先ずは世界的指揮者/ピアニストのダニエル・バレンボイムが、…

「謎の屋上建築」と「オークション・スニーク」。

坂東三津五郎丈が入院した。本当に心配なニュースで、新聞に拠ると脾臓に腫瘍が有るそうだが、1日も早く完治して復帰して頂きたい。三津五郎丈の確実で剽軽な演技、そして素晴らしい舞踊は今の歌舞伎界に欠かせない物だ…ガンバレ、大和屋!さて、最高に素晴…

"I Have a Dream."

"I have a dream..."この「余りにも有名な『フレーズ』」を持つスピーチを、知らない人は居ないだろう。今から丁度50年前の今日、1963年8月28日ワシントンD.C.に於いて、マーティン・ルーサー・キングJRが25万人の大聴衆を前にした、人種差別終結を願う「パ…

木霊する余韻。

2日間で凡そ180人のコレクター、学者、メディア、アーティストやクリエイター等にご来場頂いた下見会が、無事終了した。今回の出展作品は、藤原期(11ー12世紀)の男神像や、鎌倉期(13世紀)の如意輪観音像(本作は来年3月出品)の宗教美術を始め、桃山・江…

分野を跨ぐ「コレクターズ・アイ」。

福島の汚染水流出は、大問題だ。1リットル当たり8000万ベクレルの高濃度汚染水が、何と300トン…こんな量の流出に今迄気付かなかった等と云う事が、有り得るだろうか?土壌や海に染み出す汚染水と、それを気付きもせず対策も講じる事の出来ない東電と政府…何…

「頑固オヤジ」と「軟弱言論テロリスト」。

西へ西へと向かう、暑くも楽しい旅を終え、東京に戻った。帰京翌日は、マヨンセを伴いシアター・コクーンでの「ABKAIーえびかい」へ…この公演は市川海老蔵の自主公演で、歌舞伎十八番「蛇柳」の舞踊版と、宮本亜門演出の新作歌舞伎「疾風如白狗怒涛之花咲爺…

備前でのご馳走。

東京での2日間の仕事後、休暇で関西・山陽を経て、今マヨンセの実家の在る萩に来ている。さて話は遡り、旅立ちの前日はアーティストNとKの両氏を含めた総勢5人で、恵比寿で食事。もう此処にはとても書けない「アブナイ話」でかなり盛り上がったが(笑)、最…

「彼らがアートを解放した」。

5日の夜、成田に着いた。機外に出た途端の湿気に驚くと共に、酷い時差ボケに悩まされ、早朝4時には起きて仕舞った6日は、朝降った豪雨も落ち着き空も青空を覗かせると、先ずは亡き父の墓参を済ませ、その足で多摩に一人住む母を尋ね、昼食を取る。そして夕方…

機上の「孤独のグルメ」。

特別篇:「JFK発全日空1009便の一風堂ラーメン 薫り立つ醤油『ふるさと』」 目が覚め、「しかし、何て空いているんだ…ANA大丈夫かな?」と思い乍ら、周りの空席の目立つビジネスクラスを見渡した。休暇を兼ねての日本帰国前の余りの忙しさに音を上げて、機内…

Katsu-Z's "Half-Century Birthday Party"@The Fourth.

暑さも一段落し、夕方夜等は秋の気配さえ漂うニューヨーク・・・しかし此方はと云えばカタログ作業が佳境で、そりゃ大変な騒ぎである。が、その佳境で大変なカタログ作業の中強行されたのが、筆者の50回目のバースデー・パーティーで有った。今年のBDP、如何に…

トリュフォーの夜。

ニューヨークの暑さは一段落し、オークション・カタログの制作は漸く入稿を終えた…これから校正地獄が始まり、週末は無い(涙)。9月のセールには、古墳時代から近代迄に及ぶ300点以上の埴輪、墨跡、軸・屏風の絵画、宗教彫刻、肉筆・浮世絵版画、陶磁器、金…

「疲労倍増」なアート。

我等がキャサリンが将来の英国王を産み、ニューヨークのダウ平均株価が再び史上最高値を付けた中、日本では参院選が終わり、「案の定」最悪の結果に終わった。27議席減らした民主、共産党にも及ばない維新は何とも情けないが、最悪なのは何も自民が大勝した…

真の「癒し」。

驚くべき事にデトロイト市が財政破綻し、連邦破産法第9条の申請をした。デトロイトと云えば、筆者には忘れられない想い出が2つ有って、それはデトロイト美術館で観たディエゴ・リヴェラの大傑作壁画(拙ダイアリー;「デトロイトの産業」参照)と、「9.11」…

女優の生き方。

てっきり忘れて居たが、気が付けば先月でこのダイアリーも丸4年を過ぎ、5年目に突入した。時の流れは本当に早い…そして、我ながら良く飽きずに書き続けて居る物だと思うが、これからも暇で死にそうな時に読んで頂ければ幸いで有る。さて、時差ボケと闘いなが…

「右」と云う言葉を、君はどう説明するか?

ダウが再び史上最高値を付けた、ニューヨークへと戻って来た。此方の気温は30度前後だが何しろ湿気が無く、これで時差ボケさえ無ければ天国なのだが、世の中そう上手くは行かない(涙)。そしてオフィスでは、早速カタログ作業が開始。今度のセールは9月18日…

「四谷怪談」と「七夕茶」。

突然だが、クリス・ハートと云う歌手をご存知だろうか?FMで彼の声と歌を聞いた時、何とも心洗われたので調べてみたら、彼は全米でも今大人気の…では無くて、サンフランシスコ出身、現在は日本在住のアフリカン・アメリカン。12歳の時に中学で日本語を学び始…

「シロノワール」の悲劇、そして「カラーハンティング」。

クソ暑い中(失礼!)、やっと名古屋出張から帰って来た。久し振りの名古屋では、一緒に行った同僚3人と共に所謂「名古屋文化」を体験…乃ち「味噌カツ定食」や「あずきトースト」、地方での「ブライダル・サロン」での宿泊や「名古屋走り」(笑)等だが、1つ…

義父の「茶碗」が伝えたもの。

7月1日に発売された「DRESS」8月号(Gift社:毎月1日発売)で、筆者に拠る雑誌新連載「アートの深層」が始まった。小さなアート・コラムだが、毎月1人のアーティストや人物をフィーチャーして、その人物に纏わる展覧会、作品、裏話を紹介し、アラフォー女性…

大富豪「ITファウンダー」のもう一つの夢。

サンフランシスコでの仕事初日は、雨…。街中を歩いていると、ニューヨークより遥かに多い浮浪者の数に驚くが、それも歴史的に貧しい者に優しい街、サンフランシスコの所以なのかも知れない。そしてそぼ降る雨の中、オフィスに顔出した後は早速某若手コレクタ…

「『偶然』の画家」フランシス・ベイコンに関する覚書。

たった一週間前に、1ヶ月に及ぶ出張を終えて来たのに、未だ時差ボケの強く残る身体を引き摺って、今日サンフランシスコにやって来た。何を隠そう、今回も「ニューアークからのユナイテッド便」だったので、悪夢の再現だけは勘弁と思って居たのだが(拙ダイア…

「ザ・ダコタ」の未亡人。

素晴らしい気候のニューヨークに戻った。毎回そうなのだが、長い間留守にした我が庵「地獄宮殿」のベルを押すのには勇気が要る。それはドア・ベルを鳴らして暫くすると、ドアを薄ーく開けて片目で此方を見、髪や髭が伸びたり太ったりして容貌の変わってしま…

「猿楽」と「妄執」再見@観世能楽堂。

梅雨は明けてしまったのか…?そんな思いと夏の水不足を心配しながら、今回の日本滞在の最終日は、筆者の母親や同志K社長ら総勢6人で、松濤の観世能楽堂へ「第44回正門別会」を観に。知人友人も数多出演するこの日の会は、謂わば家元系能楽師のオールスター・…

「助六」は、歌舞伎のホームラン王です。

株価の下落と円高が加速している。そして、あれだけドヤ顔だった安部総理が、この件に関して何1つ説明しない理由は唯1つ…皆さんご存知、己のプライドの高さだけだろう。では今日は、先ずは来月から始まる筆者の「新連載」のお知らせから。連載は、「DRESS」…

愛溢れる週末は「ラヴ・マジック」で。

梅雨入りしたのに、全く雨が降らない。そして、習近平とオバマは貫禄満点の会談をして親交を深める中、日本の株価は下がり円は乱高下、まるでジェットコースターに乗って居て、恐怖に助けを求めても、地上に居る両親に無視され続ける子供の様だ。そんな先週…

関西出張、キューブリックとホン・サンスの「モノクローム」。

月曜日には500円以上、そして昨日も100円以上…日経平均株価は再び1万3000円を割り込んで、下落が止まらない。そもそもアベノミクス等と云う、全く実体の無いゴーストに惑わされ、外国の金の満ち引きだけで蹂躙される日本の株式市場。数週間前迄、急激な円安…

「天才ハイスクール」と展覧会諸々。

気が付けば、6月…何て事だ!そんな中、少しずつ作品をゲットしながら、夜は相変わらず食べ捲り、目黒の「M」や青山の「D」等の行きつけイタリアンや、〆にカレーライスを出す銀座の美味い京料理屋「M」へ、アーティストやギャラリスト、政治関係の同志や骨董…

玉三郎の「眼の艶」。

日本に着いた途端に、例年よりかなり早い「梅雨入り」…孫一、本当にツイて居る(涙)。そして株価も昨日1日で730円以上下落し、「アベノミクス」の効果が愈々出て来た…実態経済の無い国等、どんな綺麗事を云ったって、世界の金持ちに其れこそ「従世界経済慰…

「ホーリー・モーターズ」。

小平市の住民投票率が50%に満たず、却下され封印された。それはそれで仕方無いが、笑止千万なのが市長の「50%に満たないと云う事は、民意を反映していない」との発言で、その市長がたった37.2%の投票率で当選した事を考えると、その意味で自分の今の地位が本…

"Art | Basel" @ 香港會議展覽中心。

蒸し暑い香港にやって来た。今回の香港出張の目的は、世界最大のアート・フェア「Art Basel」(以下「A|B」)が香港で初めて開くこの催しと、同じ「香港會議展覽中心」で開催される、クリスティーズのアジア現代美術や中国美術の下見会、そして顧客に会う為…

多武峰と「談山能」@談山神社。

ロンドン→ニューヨークの旅を経て、18日に日本に来た。日本着の翌日には、早速行動開始。昼の「スター・フライヤーズ」便で向かったのは「関空」(因みにどうでも良い話だが、この航空会社のアテンダントは、美しい…本当にどうでも良い話だ:笑))、最終目…